「和倉温泉で宿泊も食事もできるが…」宿泊施設22軒中4軒が営業再開するも、宿泊客の落ち込みに悩む被災地
能登半島地震からの復興に向けた作業が進む七尾市の和倉温泉では、11月1日現在、組合に加盟する22軒の宿泊施設のうち4軒が営業を再開しています。しかし、一般客の宿泊は回復しておらず関係者は、観光客が落ち込む冬を前になりわい再建に頭を悩ませています。 【写真を見る】「和倉温泉で宿泊も食事もできるが…」宿泊施設22軒中4軒が営業再開するも、宿泊客の落ち込みに悩む被災地 花ごよみ・北村金次社長「素泊まりでしたね。かしこまりました、ありがとうございます。こちらお受けしましたので」 旅館の「花ごよみ」。和倉温泉ではいち早く2024年5月に営業を再開しました。取材中にも問い合わせの電話が頻繁にかかってきますが、普段と少し様子が違うようです。 ■人件費をペイするには、人数入れて回転させないと苦しい 電話を受けた北村社長「業者ですね。3名3ルームの業者です。(一部屋)ひとりずつです。今そんなんばっかりです」 最近は、1人での利用を希望する客が多く、思ったような利益は出ていません。 電話を受けた北村社長「人件費をペイするには、そこそこの人数を入れて回転させないと苦しいんですわ」 ■泊まれるし食事もできることをアピール 記録的豪雨に見舞われた9月以降は、家族連れなどの一般客は落ち込む一方だと話します。北村社長は、少しでも再開する宿や商店が増えて街が回復することで観光客を呼び込めればと考えています。 花ごよみ・北村金次社長「ウチは観光客が欲しいが、(他は)ほとんど営業されていないところばかりですからね」「和倉温泉に来ても、泊まれるし食事もできるということをもっとアピールして現状を見てもらうこともだが、徐々に復帰しているから、足を運んでもらえると助かります」 ■旅館が復興するまでは商店が頑張って盛り上げたい 和倉温泉では12月中のオープンを目指し仮設商店の建設が始まっています。 和倉温泉商店連盟 立川尚人会長「今、旅館の方が復興までなかなか時間がかかる。その間は商店が頑張って街を盛り上げていきたいという想いもあります。」 和倉温泉商店連盟ではまずは災害復旧にあたる人が滞在しやすい環境を整えることでまちの活気を取り戻したいとしています。
■支援者に感謝しながら、街をぜひとも盛り上げたい 和倉温泉商店連盟 立川尚人会長「せっかく支援者の方が来ていただいているので、その方にまず感謝の意を込めながら、まちを是非とも盛り上げていくという形を取りたいなと」 震災や水害からの復興が思うように進まない中、能登への観光拠点である和倉をどのように再建するのか、被災地の模索が続きます。
北陸放送