ヒョウ柄の服の人気が復活?!着こなすための「3つのポイント」とは
流行りのスタイルで着こなす
クラシックな着こなしの真逆のスタイルでもヒョウ柄は活躍する。ここでのヒョウ柄は大胆で気まぐれ、上品さもシックさも不要だ。反抗のシンフォニーを奏でる不遜で自由な女性たちの名は、まずもちろんケイト・モス、そしてアレクサ・チャン、インフルエンサーのカミーユ・シャリエール、クロエ・セヴィニー、オルセン姉妹らだ。彼女たちにイメージを近づけたいのなら、スリムジーンズ、グラフィックTシャツ、パーカー、スタッズブーツ、ボルサリーノハットにヒョウ柄を合わせよう。ポイントは、違った世界観を持つアイテムとミックスすることだ。 彼女たちの美学が「インディー・スリーズ(Indie Sleaze)」スタイルとしてヒョウ柄と共に2024年のトレンドに復活した。半ばロックで、半ばボヘミアンな快楽主義的なスタイルは、2010年代にインスパイアされている。やんちゃなヒョウ柄を飼いならすのは、デザイナーにとって魅力的なエクササイズなのだ。
尖ったスタイルに着こなす
クリスチャン・ディオールのニュールック・コレクション以来、デザイナーたちはこぞってヒョウ柄を使うようになった。フランスのブランドはエレガンスと洗練の代名詞として、イタリアのブランドは裕福さや贅沢の代名詞として。2023-24年秋冬コレクションでヒョウ柄は偏在していた。サンローランでは、官能的な動きを身体に与える存在として、ディオールでは、ふかふかのセーターとして。さらにジャンポール・ゴルチエ、ジョルジオ アルマーニ、フェラガモではフェイクファーを彩り、セリーヌ、ブルーマーブル、ジュリー・ドゥ・リブラン、MSGMではウェストシェイプジャケット、ガンニではパンツとなり、アンダーカバーではニットの中にさりげなく潜んでいた。メンズコレクションにも登場し、ディオールのジャケットやサンローランのアンドロジナスな毛皮に見られた。服や小物に発揮されたワイルドな創造性は、若い世代にも伝播していくだろう。 インスタグラムやTikTokで絶大な人気を誇るアニマル柄。身につける場合、控えめにというのが鉄則だ。「ヒョウ柄はニュートラル(カラー)」というのは、J.CREW(ジェイクルー)の元クリエイティブ・ディレクター、ジェナ・ライオンズの名言。数百万回も引用されてきたこのフレーズのもとに、ネットユーザーは自撮り動画を次々と生み出している。このフレーズの意味するところは、ヒョウ柄が黒や白、グレーと同様、万能で何にでも合わせられるものであるということ。だからベージュや黒としか合わないと思う必要はない。ビビッドカラーや他の柄とも相性がいい。 これまで見てきたようにヒョウ柄は奇抜でも派手でもない。だが使用上の注意ポイントは多少ある。フランス人ブロガーのクレール・マルネットは、ぴったりしたデザインよりもオーバーサイズのデザインを選ぶことを勧める。コートやセーター、パンツは大きめ、むしろ、ぶかぶかなくらいがいい。スパンデックスやレーヨン、ポリウレタンといった素材よりもウールやコットンの自然素材の方が相性がいい。また全身ヒョウ柄で固めるのは素朴すぎる。これらの点だけ気をつければ、あとはなんでもありだ。メインアイテムでも小物使いでも、ヒョウ柄は軽々と時代やスタイルを超越する。
text: Sarah Renard (madame.lefigaro.fr)