セリエAアタランタのエース、ルックマン アフリカ年間最優秀選手の絶対的なプレーがすごい
【イングランド出身のナイジェリア代表】 ルックマンは2024年のアフリカ年間最優秀選手賞を受賞した。 アフリカ版バロンドールは1970年に始まっていて、最初の受賞者は当時フランスのサンテティエンヌでプレーしていたサリフ・ケイタ(マリ)だった。 しばらく自国リーグでプレーしている選手の受賞が続いたが、1984年にトゥールーズでプレーしていたテオフィル・アベガ(カメルーン)が受賞すると、1986年にはスペインのマジョルカ所属のパドゥ・ザキ(モロッコ)が選出される。これ以降の受賞者はすべて欧州クラブ所属だ。 1987年にはポルトで欧州王者となったラバー・マジェール(アルジェリア)が受賞。翌年は知る人ぞ知る名手カルシャ・ブワルヤ(ザンビア)が選出される。ブワルヤは当時ベルギーのサークル・ブルッヘ所属だった。1989年はジョージ・ウェア(リベリア)。ウェアはその後2回選出されていて、1995年は初のアフリカ人選手としてバロンドールも受賞。ちなみにウェアは引退後にリベリア大統領になっている。初受賞の時はモナコでプレーしていた。2回目はパリ・サンジェルマン、3回目はミラン。 最多受賞は4回のサミュエル・エトー(カメルーン)とヤヤ・トゥーレ(コートジボワール)、3回がジョージ・ウェアとアベディ・ペレ(ガーナ)。2回はロジェ・ミラ(カメルーン)、トマス・ヌコノ(カメルーン)、ヌワンコ・カヌ(ナイジェリア)、エル=ハジ・ディウフ(セネガル)、ディディエ・ドログバ(コートジボワール)、モハメド・サラー(エジプト)、サディオ・マネ(セネガル)の7人。 ルックマンは初受賞だが、27歳なので2回目のチャンスもあるかもしれない。 1986年以降は欧州クラブ所属の選手が受賞しているが、出生も欧州というケースも珍しくなくなっている。 欧州出身での初受賞は2007年のフレデリック・カヌーテ(マリ)。フランス生まれだ。2015年のピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン)、2016年のリヤド・マフレズ(アルジェリア)もフランス生まれ。 ルックマンはイングランドで生まれ、チャールトン・アスレティックのユースチームで得点を量産し、18歳でトップチームに昇格している。エバートン、ライプツィヒ、フラム、レスターを経て、2022年にアタランタに加入した。 2017年のU-20W杯ではイングランド代表の優勝に貢献。両親の母国であるナイジェリア代表からの再三の誘いを断っていたが、2022年にナイジェリア代表入りした。当時、イングランド代表のガレス・サウスゲート監督の構想に入っているとも言われていたが、ナイジェリア代表を選択したことに後悔はないようだ。本人いわく「ナイジェリア代表に入ってから物事が好転していった」という。