家電製品の電子音が聞こえない。40代からはじまる耳の遠さを放置してはいけない理由
難聴になる原因は主に2種類ある
難聴と診断された私。ただ年のせい? 今までの爆音ライブ通いが祟った? ヘッドフォンで音楽を聴き過ぎ? 父もすごく耳が遠かったので遺伝も関係がある? 頭に浮かぶ疑問符を林先生にぶつけました。 「まず、難聴には2種類あります。ひとつは鼓膜に穴があいたり、中耳炎などの病変で、振動がうまく伝わらなくなる『伝音性声難聴』。もうひとつは、感覚細胞の減少や損傷によって電気信号がきちんと脳に伝わらない『感音性難聴』。加齢を原因とする難聴もこちらに入ります。また、両方の障害が起きる場合は『混合性難聴』と言います」 「熊本さんのケースですと、おそらく原因は加齢による難聴ではないかと思います。加齢による難聴は40代ごろから始まります。これは、音を電気信号に変える内耳の感覚細胞が減少していくためといわれています。 お父さまも耳が遠かったとのことですが、遺伝性難聴の場合は幼少期から聞こえが悪く、徐々に悪化していくケースが多いです。 聴こえを悪くする大きな原因にストレスがあります。また、大きい音はたしかにリスクとなります。大きな音の中で長時間過ごしている方、たとえばパチンコ店や工事現場などで働く方などで耳の聴こえに悩む方は多いです。熊本さんのように、コンサートの後に耳が聞こえないと訴えられる患者さんもいらっしゃいますが、それは一時的なもので、お薬や自然に元に戻る方が多いです。ヘッドフォンも大音量で長時間使うのでなければ問題ありません」 感音性難聴の場合、聴力の回復が難しいケースが多々あります。まずは耳の違和感を感じたら、なるべく早くに受診することが大切ですが、受診の目安などはあるのでしょうか?
熊本 美加