【不動産屋さんに訊く地元メシ】東京・江古田で行列が絶えない海鮮丼専門店『福貫』が人気のワケ
ここの基本メニューは「ぜっぴん丼」。この丼はネタによって「梅」(1100円)、「華」(1600円)、「桜」(2000円)の3種類があります。 この他、ちらし風の贅沢丼(2000円)や日替わりの目利き丼(1600円、2500円)などもあります。今回は山田さんがお勧めしてくれた「ぜっぴん丼・梅」(1100円)を食べてみることに。
「ぜっぴん丼・梅」のネタは9種類。まぐろ、中落ち、いくら、数の子、自家製玉子焼き、みる貝、釜揚げしらす、出汁漬けあさり、きゅうりです。 見ただけで、これらのネタが超新鮮なことがわかります。マグロ、中落ちの美しい色あい。そして海風が吹き抜けるような爽やかな香り。食べてみれば、魚の脂の乗りといい、旨味といい、正直、醤油やワサビなしでも味わい深く、思わず唸ってしまいました。 ネタの新鮮さだけではありません。出汁漬けのあさり、自家製の卵焼きなどの手のかかったネタもまさに絶品。1つ1つのネタを口に運ぶたびに、目を閉じたくなるほどの美味しさなのです。 そして、ごはんが旨いのなんの! 米粒がつやつやと光り、みずみずしく、噛むたびに甘みと旨みが押し寄せてくる……もう、箸も感動も止まりません。 ごはんとネタが美味しすぎて、あっという間に丼を空けてしまいそうになりますが、ここでグッと我慢しましょう。というのも、最初に丼が出されたときに、ご主人が「少し残しておいてください。あとで出汁茶漬けにします」と言っていたからです。そう、ここではまず海鮮丼を楽しみ、その後、海鮮出汁茶漬けにして楽しむのが流儀なのです。
ごはんやネタを少し残しておいて、「お出汁をお願いします」とご主人にコールすると、ご主人が丼にお出汁を入れてくれます。受け取ったら、レンゲでそのままいただいてもいいですが、卓上にある「出汁用自家製おかか」を少し入れるとさらに美味しくなります。
この出汁茶漬けが、これまた絶品すぎるほどの絶品。出汁が滋味深く、サラサラになったご飯もいい。そして、残しておいた刺し身にほんのり熱が入るのがまた良いのです。変化した食感と味わいは最高のひと言。ほっこりして、心までぬくぬくと温まっていくような、そんな出汁茶漬けなのです。 というわけで、『福貫』の「ぜっぴん丼」は、海鮮丼としても出汁茶漬けとしても絶品。まさに一度で二度美味しい絶品丼ぶりでした。 ちなみに筆者は不動産屋さんにここを紹介されて以来、あまりの美味しさに3度も福貫さんを訪問しています。