【大学受験】「公募推薦」で年内に私大合格して、国立大に挑戦 入学金30万円払っても「大きな安心感」
本命の入試で体調を崩す
――その後、関西大学と関西学院大学の一般選抜も受けたのですね。 1つ合格を持っていたおかげで、平常心で試験に臨み、どちらも合格することができました。ただ、入学手続きの日程の関係で、関西学院大学にも入学金を振り込むことになりましたが。入試当日って、予想もしないことが本当に起きるんです。実は第1志望だった金沢大学の2次試験当日、ひどく体調を崩してしまいました。何とか受験会場に行き、無事に合格できたものの、先に合格を確保しておく受験プランにしていてよかったと痛感した出来事でした。 ――現在は金沢大学の3年生です。大学生活はいかがですか。 大学ではプログラミングや専門的な数学を学んでいます。高校よりも数学や物理のレベルが上がり、最初は少し戸惑いましたが、徐々に楽しくなってきたところです。もともと「人のために活躍できる人になりたい」という気持ちがあり、取れるものは妥協せず取りたいと思っているので、教員免許取得のための授業も取っています。 大学1年のときに初めてベトナムを一人旅したことをきっかけに、旅にもはまっています。現地で出会った同じ年齢の大学生は、ハノイ工科大学に通い、3カ月後に欧州留学を控えていると言っていました。流暢な英語を使い、努力して目標を持つ学生がいることにグッと刺激を受けました。 インドに行った際も現地の大学を訪ねると、必死で勉強する学生たちの姿を目の当たりにしました。僕は何となく理工学域を選んだのですが、こうした各国の学生たちが一生懸命に学ぶ姿を見るうちに、得意の数学を教育分野に役立てられないかという思いが湧いてきました。そこで、さらに見聞を広めるために、2025年夏から2年間、大学を休学して青年海外協力隊としてエクアドルに行くことにしました。 僕が数学を好きになったのも、人として大事なことなどもよく話してくれた高校の数学教師との出会いがあったからです。これからも出会いを大切にしつつ、学びを深めていきたいです。
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