Shiftall、軽量8K VRヘッドセット「MeganeX superlight 8K」。レンズとパネルはパナソニック共同開発
Shiftallは、SteamVRトラッキング対応のVRヘッドセット「MeganeX superlight 8K(SVP-VG3B)」を発表した。2024年10月10日から予約開始し、2025年1~2月の発送開始を予定する。価格は249,900円(税込)。先行予約することで3年保証(標準1年+延長2年)の特典も用意する。 コントローラーは別途必要 パナソニックグループと共同開発したマイクロOLEDパネルを採用し、両目で7104×3840(2727万ピクセル)の解像度を実現したヘッドセット。「VRChat等VR SNSユーザーに向けた、最高のVRヘッドセット」を作ろうというコンセプトで開発したとしている。 同社代表取締役社長CEOの岩佐琢磨氏は、製品コンセプトの背景として、VRアプリごとに適したヘッドセットの特徴が異なることに言及。フィットネス系アプリにおいてはしっかりと固定して短時間使用できれば良いとされる一方で、VRChatをはじめとしたVR SNSアプリでは、画質や軽さ、長時間装着時の快適性などが求められるという。またあまり動かないことから、VR SNSアプリでは有線接続のほうが好まれるそうだ。そのため本機は、商品の企画段階からVRChatに特化することを考えたとしている。 マイクロOLEDパネルはBOE製で、サイズは1.35インチ。片目あたりの解像度は4K(3552×3840)、コントラスト比は10万:1、リフレッシュレートは90Hzとなる。また、DCI-P3カバー率95%の色域、および10bit(1024階調)の表示、HDR表示(NVIDIA製GPU限定)をサポートする。OLEDは自発光型であることから、VRChatでは「星屑の原」などのワールドで性能発揮するとのこと。 パナソニック独自開発となる、専用設計のパンケーキレンズを採用。さらに0D~-7Dのピント調整機構を搭載しているため、メガネいらずで使用できるとする。なお、メガネショップアイにてアダプターレンズも用意。瞳孔間距離(IPD)の電動調整機構を備えており、調整幅は58~72mmとなる。 本体のみの質量は185g未満で、スマートフォンよりも軽いとアピール。SteamVR対応片目4K HMDで世界最軽量クラスを実現している。重量物を格納するエリアの厚みは42mm。この厚みが装着感にも影響するため、なるべく薄くなるように設計したという。バンドや角度調整機能を含めた総質量は約250g。 XR/MR機能は搭載しないが、フリップアップ機構により、表示部を跳ね上げることで周辺を確認することが可能。これはXR/MR機能が周辺を確認するために使われることが多いこと、またカメラを搭載しないことでコストを下げるという意図があるとのこと。 VRChatユーザーのために、頭の後ろに固いものがないストラップを採用。ベッドに寝ても痛くなく、長時間プレイにも最適だという。本体が軽量のためにソフトなストラップでも保持することができ、額の部分だけで重さを支えられるとのこと。軽いから締め付ける必要もなく、頭も痛くなりにくいそうだ。 加えて装着においては、さまざまな顔の形状でもベストな位置に固定できるよう、表示部分の角度や距離の調整機構を搭載する。また、本体底部に同梱の1/4-20UNCメスネジアダプタ装着することで、ハンドグリップなどを固定してオペラグラス型で使うことも可能となっている。 スピーカーは非搭載。拡張USB Type-Cポートを備えているため、ここからUSBイヤホンなどを接続することを想定している。このUSB端子にはハンドトラッキングなどの拡張デバイスを接続することも可能。マイクについては、ビームフォーミング対応のデュアルマイクを内蔵する。 PCとの接続は有線となり、軽量化のためにバッテリーを搭載せずWi-Fi伝送にも対応しない。接続には付属のコンバーターボックスを使用し、ヘッドセット側にはUSB Type-Cケーブル、PC側にはDisplayPortとUSB2.0で接続を行う仕様となっている。 なお、本ヘッドセットにはコントローラーが付属しないため、別途SteamVRトラッキング対応コントローラーが必要。またトラッキングには、ベースステーション1.0または2.0も用意する必要がある。
編集部:平山洸太