医師が回答!「髪を触る癖やブラッシングで薄毛になるの?」【30代女性の薄毛問題】
「最近、洗髪後に抜ける髪が多くて心配…」など、ふと気になることはありませんか? 実は今、30代のバイラ世代で薄毛に悩んでいる人が多いと聞き、そのモヤモヤを解決すべく薄毛治療の専門医に取材を実施。今回は「髪を触る癖は薄毛の原因になる?」「ブラッシングをしすぎると薄毛になる?」といった、日中の癖と薄毛の関係についてお話を伺いました! 【写真】30代女性の薄毛問題 ◆お話を聞いたのは クレアージュ東京 エイジングケアクリニック 総院長 浜中聡子先生 医学博士。発毛治療実績は15年で、発毛治療と頭髪に関する悩み(抜け毛・薄毛・白髪など)を精神と身体の両面からケア。ライフステージ変化が多い女性に寄り添う治療が評判で、多くの支持を得ている。
Q.髪を触るのが癖なのですが、抜け毛につながりますか? 「人と話しているときや緊張しているとき、無意識に髪を触ってしまいます。この癖を続けると薄毛になる可能性は高くなるのでしょうか?」(35歳・商社営業) A.髪を触るだけでも、思わぬダメージを与えています! 「街中をよく観察してみると髪を触っている人が多く見られますが、その癖は要注意。触っている本人は無意識であることがほとんどですが、思わぬダメージの蓄積が懸念されます。何か考え事をしている最中だったり、手持ち無沙汰なタイミングであったりと条件は人それぞれで、慢性的な長年の癖となっている人も。 少数ではありますが、髪を触る癖が転じて、髪の毛を引き抜いてしまう抜毛症に陥るケースがあります。これは思春期にストレスなどが原因でよく見られる症例ですが、バイラ世代は仕事に趣味に何かと忙しい世代。精神的なストレスをためないよう過ごすことを心がけてくださいね。 薄毛問題とは少し話がそれますが、髪の毛を触ることで感染症に罹患するリスクにもつながるんです。たとえばインフルエンザやノロウイルスなど飛沫感染を起こすウイルスが髪に付着していると、髪を触った手を介してウイルスが体内に入り込んでしまう場合が。 いずれの場合も髪を触る行為は無意識であることがほとんど。『自分は大丈夫かな?』と鑑みることが、小さいようで大きな一歩です」(浜中先生) Q.スタイリング剤を毎日使うのは髪に悪影響ですか? 「ワックスなどのスタイリング剤を使うと、洗髪後の髪がギシギシして次の日は髪がぺたんとすることがあります。スタイリング剤を使う頻度が多いと薄毛になるのではないかと不安で…」(34歳・広告代理店) A.使うこと自体はOKですが、頭皮につかないよう注意して 「スタイリング剤が薄毛の直接的な要因にはなることはありませんが、頭皮にベッタリと塗布することは避けた方がよいでしょう。ワックスなどの油分が頭皮の毛穴に詰まってしまい、頭皮環境が乱れてしまいます。スタイリング剤を塗るのは、頭皮ではなくあくまでも髪の毛に。夜の洗髪時にしっかりと洗い流すことも重要です」(浜中先生) Q.トイレに行くたびに髪をとかしていますが、これって大丈夫? 「ロングのストレートヘアなので髪がからまりやすく、お手洗いに行くたびブラッシングをするのが習慣です。乾燥する秋冬はとくに髪がからんでブラシでとかさずにはいられません。これは頭皮に負担を与えているのでしょうか?」(31歳•美容業界) A.髪を引っぱる行為と同じなので、ブラッシングはほどほどに 「ブラッシングは髪のからまりを解くためのものなので、地肌に少なからずテンションがかかります。社会的な外見を気にする必要がある世代ではあると思いますが、お手洗いに行くたびにとかすのは少しやりすぎかもしれません。ブラシを通すことで静電気が発生し、切れ毛の原因になることも考えられるのでほどほどにするのがいいでしょう」(浜中先生) 特に、髪を触る癖は思い当たる節がある人も多いのでは? 人から指摘されにくいという難点もありますが、自分はどうだろうか?と客観的にみてみることから始めてみましょう! 取材・文/三上六花