都市部で暮らしているため、災害時の「火災旋風」が恐ろしいです。 実態はどんなものなのでしょうか? また、事前に買っておける防災グッズはあるでしょうか…?
地震大国である日本において、災害時に向けた対策は関心が高い事柄でしょう。災害の種類はいくつかありますが、中でも都市部に暮らしている方は火災旋風による被害が気になるのではないでしょうか。 そこで、本記事では火災旋風について解説しつつ、用意すべき防災グッズも紹介します。
火災旋風とは
火災旋風とは火災時に発生する竜巻状の空気の渦のことです。火災旋風が発生する条件やメカニズムは解明されていない部分が多く、それゆえに対策も取りづらいのが現状です。 現在では、大気中の渦の源が火災によって一つの場所に集中し、渦の回転が強くなることで火災旋風が発生していると考えられています。実験でも火炎の風下、地表付近に旋風の源と思われる渦が数種類発生していることが確認されました。 火災旋風には、炎を含むものと含まないものの2種類があるとされております。前者は火柱のようで、一般的な火災よりもかなり高く炎が上がります。後者は炎を含まず、竜巻のような形状をしており、土や火災による煙などを取り込むため、黒く見えることも少なくありません。 炎を含まない火災旋風が周囲の炎を巻き込み、炎を含む火災旋風に変化することもあります。逆に、炎を含む火災旋風が火災から抜け出すことで、炎を含まないものに変化するケースもあります。 火災旋風は大規模な火災が起きやすい森林や野原での発生が多いものの、市街地での発生も少なくありません。被害としては、市街地の方が大きくなるでしょう。 関東大震災では東京で約110個、横浜で30個ほどの火災旋風が発生したとされており、火災による被害の多くは火災旋風が原因だったともいわれています。
用意しておくべき防災グッズ
防災グッズは安全な場所へ「避難するため」のものと、避難場所で「避難生活を送るため」の2種類に分かれます。前者は持ち出すことが前提のため、リュックや防災袋などに入れたうえで、玄関近くなどの持ち出しやすい場所に置いておきましょう。 避難するために用意すべき防災グッズは以下の通りです。 ・飲料水を含む食料品 ・ヘルメット ・医薬品 ・毛布 ・懐中電灯 ・電池やモバイルバッテリー ・災害用ラジオ ・ライターやロウソク ・手袋やタオル ・携帯トイレ ・現金が入った財布 災害時には、ATMやキャッシュレス決済が使用できない場合があります。手元に現金がないと、避難先などで必要な物資を調達できなくなる可能性があります。 不足がないように準備しておくことが大切ですが、災害や避難時では何が起こるかわかりません。物資が足りなくなり、自分で購入が必要な状況もあるでしょう。そのためにある程度の現金を準備しておきつつ、釣り銭がない場合も考慮して細かいお金を用意しておくと安心です。 避難生活を送るために用意すべき防災グッズは以下の通りです。 ・備蓄できる食料品と飲料水 ・衣類 ・雨具 ・発電機 ・衛生用品 ・洗面用具 ・ウェットティッシュやポリ袋、ラップ ・カイロ ・ポリタンクやバケツ ・通帳や実印などの貴重品