岩井千怜が大会記録V「譲らないぞ」双子の姉明愛の追い上げ振り切り2度目ワンツーフィニッシュ
<国内女子ツアー:樋口久子・三菱電機レディース>◇最終日◇27日◇埼玉・埼玉・武蔵丘GC(6650ヤード、パー72)◇賞金総額1億円(優勝1800万円) 単独首位で出た岩井千怜が(22=HONDA)が6バーディー、2ボギーの68で回り、大会記録となる通算16アンダー、200で優勝した。 地元の声援に応えて今季3勝目、ツアー通算7勝目。猛追する双子の姉明愛らの追い上げを振り切った。姉妹によるワンツーフィニッシュは、山下美夢有も含めた3人によるプレーオフを繰り広げた昨年5月のRKB×三井松島レディース以来2度目となった。 ◇ ◇ ◇ ギャラリーから勝利の祝福を浴びる千怜が、あおるように両手を広げた。拍手と歓声がさらに大きくなった。「やってみたい願望があった。今日、それをやるイメージを持って回っていた」。くしくも2組前で回った姉明愛が、18番でスーパーショットを決めたときと同じしぐさ。そのことを伝えられ、「びっくり。(双子で)そこまで同じとは」と笑った。 単独トップに立った直後の8番パー3、第1打がグリーン左にこぼれるも、しっかりリカバリー。「あそこでパーセーブできて、『よしっ』となった」。続く9番パー5では約5メートルのバーディーバットを沈め、「『譲らないぞ』という感じが出て、格好良いシーンだったと思う」と自賛した。 最終盤に3連続バーディーを挙げた明愛の追い上げには気づいていなかったという。2度目の姉妹プレーオフについても「よぎらなかった」とした。それでも「お互い地元愛というか、みんなのために頑張ろうという気持ちは通じ合っているのでは」。試合直後には姉妹で抱擁をかわした。「うれしさを共有しようという感じで素直にハグできた」。12月には米ツアー最終予選会に挑戦する2人が刺激を与え合い、ときには助け合いながら、最強ツインズはますます強くなっていく。【奥岡幹浩】