「診察についての謝罪はしない」 小学校検診でパンツをのぞいた小児科医が語った“本音”
“専門バカ”
とはいえ、児童を泣かすほどの診察は本当に必要だったのか。さる小児科医に見解を求めると、 「小学校の検診でパンツの中を診るなんて聞いたことがない。思春期早発症の発見が大切なのは理解できますが、児童全員の下着の中をチェックする必要はありません。身長や骨格、女子だったら胸の膨らみなど他の項目でも判別が可能だからです」 また別の病院経営者も、 「大山氏は典型的な“専門バカ”。自らの興味関心ばかりに目がいき、他人の気持ちに想像力を働かせることができない人です。そもそも、説明をした上で同意を得て医療行為を実施しなくてはいけない、という現代の常識であるインフォームドコンセントが理解できていない」 大山氏に、世間との認識のズレがあったのではないかと尋ねると、こう答えた。 「検診内容について、事前の説明は必要だったと思います。そこについては説明会でも謝罪したつもり。ただし、診察の中身は正しいものだったので、そこに関しての謝罪はできません。それでも教育長や校長先生から単に“謝ってください”と言われましたが、もし、その謝罪内容が診察に関してであれば、私が悪いと認めるのと同じじゃないですか」 医学の進歩が目覚ましい昨今だが、“専門バカ”に付ける薬が開発されるのは、まだまだ遠い未来になりそうである。 「週刊新潮」2024年6月20日号 掲載
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