核反撃検討する露大統領署名 官房長官「極めて憂慮」
林芳正官房長官は20日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領が「核抑止力の国家政策指針」(核ドクトリン)を改定する大統領令に署名したことを受けて「ロシアが核兵器の使用を示唆する言動を繰り返していることは極めて憂慮すべきものだ」と述べた。 同指針には、核の使用要件を緩和し、非核保有国によるロシア領内への侵略であっても核兵器での反撃を検討する内容が新たに盛り込まれており、林氏は「我が国は唯一の戦争被爆国として核の威嚇、ましてや使用はあってはならないと考えている」と強調。その上で「こうした日本の立場はロシア側に機会あるごとに伝え、国際社会にも訴えている。引き続きロシア側の動向を重大な関心を持って注視する」と話した。【鈴木悟】