「ペンシルベニアを落としたらハリスはアウト」アメリカ大統領選まもなく投票開始 勝敗を左右する激戦州の行方を国際ジャーナリストが徹底解説 共和党支持者の中に「隠れハリス」が増加中?
アメリカ大統領選挙は日本時間の今夜から投票が始まります。ハリス氏とトランプ氏はそれぞれ、勝敗の行方を左右する「激戦州」で最後の訴えを行いました。どちらが勝利を手にするのでしょうか?アメリカ情勢に詳しい国際ジャーナリストの小西克哉さんの解説です。
支持率3ポイントの差なんて「拮抗」です
(横山アナウンサー)まず最新の世論調査から見ていきます。当初はトランプ氏の方が上回っていたんですが、ハリス氏が逆転してリードを大きく広げ、これはハリス氏で決まりなのかなと思いきや、最近になって両者の支持率が拮抗しているんです。最新の数字は、トランプ氏48.6%ハリス副大統領48.7%ということなんです。なぜ最近になってこんなに拮抗してるんでしょうか? (小西克哉さん)ハリス氏がリードと言っているが、3ポイントの差なんて「拮抗」です。リードが大きく見えるけれども、そんなに差は開いてない。前回、4年前の選挙はトランプとバイデンで、バイデンが勝ったが、7ポイント程度の差。その前の8年前、ヒラリーが負けたときは10ポイントとか、それもシーソーゲームですよ。今回は0.5ポイントリードとか、この程度は世論調査の範疇から言うと誤差の範囲、誤差は大体プラマイ2で4ポイントです。4ポイントの差があるわけだから、もうトランプ圧勝かもしれないし、ハリス圧勝かもしれない。
(横山アナ)2016年のトランプ対ヒラリーのときは、ヒラリー氏の方が各世論調査では上回っていたのに、蓋を開けてみたらトランプが大統領になったということがありました。 (小西さん)世論調査って、基本的には一般の人のサンプルを取るわけですから、それから考えると世論調査はそれほど間違ってなかった。なぜかと言うと、ヒラリーさんの方が280万票多かったんです。だけどヒラリーさんは選挙人を争うやり方が下手だったということなんです。アメリカの大統領選挙は選挙人を獲得するという制度なので、世論調査と選挙結果の逆転現象みたいなことが起こりうる仕組みなんです。2016年はこれが勝敗を分けたわけです。