米国のジャンクヤードで出会った廃車 40選 後編 雑草に埋もれた半世紀前の名車たち
キャデラックの霊柩車(1971年)
1971年型キャデラックの霊柩車はヤードの入り口にあるため、レストアの対象となる可能性がある。部品などはしっかり残っており、コンディションもかなり良い。キャデラックはこの年、コーチビルダーに2014台の商用シャシーを供給しており、そこから生まれた非常に珍しい車両である。 オハイオ州に本拠を置くプロ向け自動車メーカー、ミラー・メテオが製造したものだ。同社は1984年の映画『ゴーストバスターズ』で使用されたキャデラックの救急車を製造したことでよく知られている。
いすゞ・トルーパー2
このいすゞ・トルーパーが最後に走ったとき、雪が降っていたことは明らかで、後輪にはいまだにチェーンが装着されている。1984年から米国で販売され、トヨタ・ランドクルーザーに代わる、実用的で頑丈かつ手頃なオフローダーとして注目を集めた。この車両はもう救いようがないが、まだ使える部品はたくさんある。
ナッシュ・アンバサダー(1956年)
この時代のナッシュ車は車輪をフェンダーで覆っており、車高が低く見えたが、ここまで地面に近くなることはなかった。この1956年型アンバサダー・スーパーは土の中に沈んでおり、明らかに長い間同じ場所に置かれていたことがわかる。1956年は発売5年目を迎えたこともあり、販売台数は減少していた。
フォードLTD(1977年)
1977年型フォードLTDはきれいな塗装ときらびやかなクロームメッキを誇。一見すると健全なように見えるが、やがてリアフェンダーが腐っていることがわかり、下部を覗き込むと、そこでも恐ろしい腐食が進んでいることが確認できた。この4ドア・ピラー・ハードトップは16万255台以上製造されたが、現存するのはごく一部である。
GMCサバーバン
この7代目GMCサバーバン・シエラ・クラシック25のフロントフェンダーには、誰かが「良いトランス、フルードは焼けていない」と落書きしている。トランスミッションの状態が良いらしく、数少ない長所の1つのようだ。サバーバンは1930年代半ばから生産されており、シボレーの歴史上最も長く続いている車名である。