「横向きエアバルブ」は、便利なだけじゃない!?
ところが、近年の大パワーのスポーツ車は高速性能が著しくアップしているため、高速走行するとタイヤも超高回転になります。すると従来のストレート型のエアバルブの場合、バルブコアの中の弁が遠心力によって外周方向に動いて開き、タイヤの空気が少しずつ抜けていく可能性があります(あくまでもかなりの高速走行時での話)。 しかしエアバルブを横方向に寝かせてしまえば、バルブコアが遠心力で開く動きを大幅に抑えることができます。横向きエアバルブが大排気量の高速ツアラーやスーパースポーツ系などから採用が始まったのは、こういった理由もあります。
必ずキャップを装着すること!
ストレート型エアバルブでの超高速走行はともかく、何らかの理由でバルブコアから空気が漏れてしまう可能性はゼロではありません。もしバルブコアが緩んだり劣化していたら、横向きエアバルでも空気漏れしてしまいます。それを防いでくれるのが、エアバルブのキャップです。
純正パーツはシンプルな樹脂製が多いですが、内側はバルブコアが緩みにくく空気が漏れにくい形状になっており、じつはかなり大切なパーツです。たまにキャップが付いていないバイクを見かけますが、必ず装着するようにしましょう。 またエアバルブのキャップもアフターパーツが多数リリースされています。紛失したり、装着していても樹脂が劣化している場合もあるので、ドレスアップを兼ねて交換するのもアリでしょう。
伊藤康司