【新潟記念】柴田裕一郎 アリスヴェリテとのコンビ復活で飛躍の一歩だ 自身にとっての重賞初V決め「また一緒に笑いたい」
「新潟記念・G3」(9月1日、新潟) 騎手としての初白星を与えてくれたアリスヴェリテ。だが前走のマーメイドSで、その相棒の背に柴田裕の姿はなかった。調教中の負傷で騎乗できず、永島まなみに乗り代わり。レースでは果敢な逃走劇でライバルを封じ込め、人馬そろって重賞初勝利を飾った。 忘れられない悔しい思い…それでも、師匠である中竹師の「場数を踏んで成長してほしい」という親心で手綱が戻ってきた。気合が入るのは当然だ。「またコンビを組ませてもらえました。まずは結果を出したい。初勝利もこの馬で、いろいろなことを教えてくれる馬ですから」と腕をぶす。 自身にとっては重賞初V、そしてアリスヴェリテを2つ目のタイトルへ導けるよう、この中間も入念にコンタクトを取ってきた。先週も今週も栗東坂路での追い切りで感触を確かめながら仕上げてきた。「先週と変わりなく、行きっぷりも良かった。時計以上の動きでしたし、いい状態を維持していると思います」。暑さを苦にしないパートナーを頼もしげにした。 アメリカ遠征を控える馬にとっても、飛躍を狙う鞍上にとっても大事な一戦。ルーキーイヤーの重賞勝利となれば、今村聖奈が22年CBC賞をテイエムスパーダで制して以来、2年ぶり25人目となる。「またアリスと一緒に笑いたいです」。欲しいのは結果。強い気持ちで待ちに待った戦いに挑む。