会議に集中できない…そんな人は「アクティブリスニング」を上達させるべし
会議中やパートナーとの会話中、あるいはお気に入りのポッドキャストを聞いている時など、リスニングは受動的な活動に思えるかもしれません。 このような場面では、自分はただ聞いているだけで、積極的であるのは会議の発表者や話しているパートナー、ポッドキャストのホストのほうだと感じる場合もあります。 しかし、正しい聞き方をしていればそうではないのです。 たしかに、発表者やポッドキャストのホストは準備作業をしなければならなかったでしょうし、会話をしているパートナーも一定の労力を要したでしょうが、話の内容に対して「アクティブリスニング」を実践していたなら、聞き手にもある程度の努力が必要だったはずです。 「アクティブリスニング」という概念になじみのない方(あるいは言葉としてはよく聞くもののどういう意味かよくわからないという方)のために、アクティブリスニングとは何か、そしてアクティブリスニングが重要なスキルである理由をご紹介します。
アクティブリスニングとは?
「アクティブリスニングとは、誰かが話しているときにその場に完全に傾注することだ」と、経営幹部向けコミュニケーション戦略会社であるPrinceton Public Speakingの創業者、Matt Eventoff氏は語ります。 つまり、相手が話している時にマルチタスクをしたり、相手の話に対する返答を考えたり、ぼんやりしたりしないということです。 また、「アクティブリスニング」は特定のコミュニケーションに限ったことではないということも重要です。 職場や家庭、人と交流する場面、授業中、用事を済ませている間など、さまざまな状況で活用可能かつ活用すべきなのです。 仕事のミーティングや会議のプレゼン、ポッドキャストでアクティブリスニングを行なうことも有益ですが、ここでは1対1の会話に絞って話しましょう。 「アクティブリスニングは話題のワードになったにもかかわらず、その概念は広く理解されていない」とEventoff氏は話します。 また労力を要するため、その方法を知っている人であってもいつも実践しているとは限りません。 実際には多くの会話では、双方が言いたいことを考え、礼儀正しく発言の順番を待っているだけで会話に完全には没頭していない。自分も含めて、誰もが同罪だ。 Eventoff氏はそう話します。 「アクティブリスニングには、その場に傾注することに加えて、好奇心も伴う」と語るのは、エグゼクティブコーチで企業や組織の健全な職場環境づくりを支援するHealthy Relationship Academyの創設者でもあるDaniel Boscaljon氏。 「穏やかな質問を通じて、会話相手が共有していることにより好奇心を抱くよう誘います。これにより、より深い思考を促すことができる」とBoscaljon氏は語っています。