豪雨被害の能登の旅館「少しでも元に」 ボランティアが土砂運び出す
9月の能登豪雨で大きな被害を受けた石川県珠洲市のホテル海楽荘で2日、ボランティアが建物の中の土砂を運び出す作業を行った。重機を入れることができない細い通路や小さい部屋では人手による作業が続く。土砂の撤去が完了する見通しは立たないという。 【写真】壁のように積もった土砂をボランティアが少しずつ運び出していた=2025年1月2日午後1時47分、石川県珠洲市、椎木慎太郎撮影 豪雨ではホテルを経営する池田幸雄さん(当時70)が濁流に流され亡くなった。ホテルの外壁を突き破って土砂や樹木が流れ込み、輪島市の復興支援団体が建物の復旧作業に取り組んできた。 2日は午前中から午後3時ごろまで、ボランティア2人がスコップを使い、積もった土砂を少しずつ削り運び出した。木の根や流木が混ざっているため、思うように掘り進められないという。ボランティアとして参加した三重県の会社員石川昭憲さん(60)は「ホテルを元の姿に少しでも近づけるため貢献できていれば」と話した。(椎木慎太郎)
朝日新聞社