阪神D2位・今朝丸裕喜は鳥谷敬氏の「ピンチと思うな。チャンスと思え」色紙を自室に飾る
阪神の新人選手9人が6日、西宮市内の球団寮「虎風荘」に入った。最速151キロ右腕のドラフト2位・今朝丸裕喜投手(18)=報徳学園高=は特大のドラえもんのぬいぐるみのほかに、球団OB・鳥谷敬氏(43)から「ピンチと思うな。チャンスと思え」と書かれた色紙を持参した。 極寒の中、熱い夢を抱いた18歳が鳴尾浜に足を踏み入れた。目標の200勝投手へ、D2位・今朝丸が、OB・鳥谷氏の座右の銘とともに野球漬けの毎日を送る。 両親にプレゼントされた特大のドラえもんのぬいぐるみに報道陣の視線が集まる中、鳥谷氏が「ピンチと思うな。チャンスと思え」としたためた色紙も持参。ドラフト会議後、鳥谷氏から取材を受けた際に書いてもらったもので「プロの中でのアドバイスを書いてもらったので、活用したいと思います」と、ピンチでも動じない強心臓でプロの世界でも真っ向勝負を誓った。 幼少期からドラえもんのファンという右腕は「ドラえもんのようになんでもできるっていうか。変化球でもストレートでも操れるようになりたいです」といい、欲しい秘密道具は「どこでもドア。ドアを開けたら海外に行きたい」と即答。海外は昨年9月のU-18アジア選手権大会で台湾に行ったのみ。「アメリカとか大きい国に行ってみたい」と語り「プロの世界でまた海外に行けたら。そういう気持ちでやっていこうと思います」と将来的には侍ジャパン入りも野望に掲げた。 「フィールディングとかも、もっと 正確性を上げてやっていこうかなと思っています。息の長い選手になって、目標とされるような選手になりたい」 通算2099安打で、ゴールデングラブ賞を5度受賞した鳥谷氏もここで汗を流した。3月からは尼崎・大物に2軍の拠点は移るが、虎の歴史を感じながら、今朝丸がレジェンドへの道を進む。(渡辺洋次) ■今朝丸 裕喜(けさまる・ゆうき)2006(平成18)年6月2日生まれ、18歳。神戸市東灘区出身。東灘小で野球を始め、横屋川井少年野球部に所属。報徳学園高では1年秋からベンチ入り。2、3年時に選抜大会準優勝。3年夏の選手権大会は1回戦敗退。25年D2位で阪神入団。契約金6000万円。年俸720万円。最速151キロ。変化球はスライダー、カットボール、フォーク。187センチ、77キロ。右投げ右打ち。背番号「28」