「昨年のような打線のつながりは見えてきたが...」球団OBが見る阪神打線と投手陣の現状 先発の運用に心配も
7月10日、ヤクルトと対戦した阪神は4-1で勝利。今シーズン二度目となる4連勝を飾った。 【動画】この若虎の勢い!野口恭佑がプロ初タイムリーを放った場面 前日に近本光司のサヨナラタイムリーで見事勝利を挙げていた阪神は、10日の試合も粘りを見せる。先発の大竹耕太郎が初回に先制を許したが、4回裏にプロ初スタメンを飾った野口恭佑がタイムリーヒットを放ち、同点に追いつく。 さらに5回、6回と着実に得点を重ねていき、7回からは石井大智、ハビー・ゲラ、岩崎優の盤石リレー。最下位のヤクルト相手に連勝し、DeNAとゲーム差なしの2位に浮上。大混戦のセ・リーグにおいて、まだまだ優勝を狙える状況だ。 新星・野口の登場もあり、打線の活性化が期待される阪神。球団OBも打線については一定の評価をしつつ、別の問題点を危惧している。 阪急、オリックスで通算165勝の実績を残し、引退後は阪神の投手コーチも務めた佐藤義則氏が、YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を7月11日に更新し、阪神打線、および投手運用に対する印象を語った。 深刻な貧打に悩まされた今シーズンの阪神だが、佐藤氏は「去年のいいときの打線のつながりみたいにはなってきている」と評価。特に中軸の佐藤輝明、大山悠輔の名前を挙げ、「甘いボールをヒットにしている」と分析。コンスタントにヒットが出始めており、復調気配にあると感じているようだ。 また、動画内では野口についても言及。「ボール、コースに対してのスイングがしっかりとできている」と印象を語り、「右のいいバッターが出てきた」と称賛している。 一方、佐藤氏は先発投手が6回で降板することに懸念を抱いている。動画内では、2007年にリリーフで90試合もマウンドに上がった久保田智之氏の名前を出し、「勝っている試合でも負けている試合でも久保田がマウンドに上がっていたように、同じことが石井などにも起きてくる」と警鐘を鳴らした。実際、久保田氏は翌年こそ69試合に登板したが、先発再転向を目指した2009年はキャンプ中の肩の負傷でわずか1試合の登板にとどまっている。 12日からは敵地、バンテリンドームに乗り込んで中日との3連戦を迎える阪神。下位に沈むチームを相手に勝ち切って、15日からの巨人戦に弾みをつけられるだろうか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]