ヒズボラがイスラエルを攻撃 両国が繰り返す「報復の連鎖」
マルジャユーン、レバノン、7月5日 (AP) ― イスラエル軍による上級司令官殺害に対する報復として、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラが7月4日、数カ所のイスラエル軍基地に向けて200発を超えるロケットを発射したと発表した。 イスラエルとレバノン国境地帯ではここ数週間緊張が高まっていたが、イランの支援を受ける過激派グループの攻撃としては、数カ月におよぶ武力衝突でも最大規模となった。 イスラエル軍は「多数の投射物と不審な空中目標」が、レバノンからイスラエル領内に飛来したが、そのほとんどが迎撃されたことを明らかにした。 イスラエル軍によると、約200の"投射物"がイスラエル占領下のシリア領ゴラン高原に撃ち込まれ、20機以上のドローンがイスラエル領内に飛来したが、その一部は撃墜されたという。 ヒズボラの攻撃後、イスラエルはレバノン南部国境沿いのラミエとフラを空爆、ヒズボラの"軍事組織"を破壊した。 イスラエルは3日、レバノン南部で前日、ヒズボラの師団長だったモハメド・ナセル上級司令官と2人のヒズボラ幹部を殺害したことを認めた。 ナセル司令官はヒズボラにとって非常に重要な人物で、2011年から2016年までシリアとイラクでの戦闘に参加し、2006年にはイスラエルとの最後の戦争に参戦した経歴を持つ。 同司令官殺害の数時間後、ヒズボラはイスラエル北部と占領下のシリア領ゴラン高原に向けて、多連装ロケット砲「カチューシャ」と、重弾頭を搭載した「ファラク」ロケット砲を発射した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)