【JBCクラシック】ウィルソンテソーロが4馬身差でJpnⅠ初制覇 川田将雅騎手「地元でGⅠを勝つというのはこんなに感極まるんだな」
ダート競馬の祭典・JBC4競走が4日、佐賀と門別の両競馬場で開催された。佐賀で行われたクラシックは川田騎乗の1番人気ウィルソンテソーロが4馬身差で圧勝し、JpnⅠ初制覇を飾った。スプリントは4番人気のタガノビューティーが重賞初制覇をJpnⅠの大舞台で達成し、レディスクラシックは3歳馬アンモシエラが快勝した。門別の2歳優駿は地元・ホッカイドウ所属馬のソルジャーフィルドが勝利した。 【写真】地元の佐賀でJpnⅠを勝利し感極まった川田騎手 わずかに届かなかった頂きに上り詰めた。GⅠ級2着3回のウィルソンテソーロがJpnⅠ初制覇。地元・佐賀のファンの〝カワダコール〟に応えるように川田騎手が馬上でヘルメットを脱ぎ、深々と一礼。インタビューでは涙を浮かべて万感の思いを伝えた。 「これだけ温かい声援をいただけるということが騎手冥利に尽きるな、と。地元でGⅠを勝つというのはこんなに感極まるんだな、と本当にうれしく思っています」 スタート直後は先行集団の直後で流れに乗ると、馬群の間を割ってポジションを押し上げ、2周目の3コーナーで早くも先頭へ。鞍上の大きなアクションに応え、後続を突き放して4馬身差のVを決めた。 川田騎手は父・孝好さんが佐賀競馬の元騎手で現調教師。子供のころから佐賀競馬場で生まれ育った。「ゲート裏を回っているときにあそこで僕はちびっこずもうの練習とかをしていましたから(笑)」。故郷に錦を飾り、ウイニングランで馬場を1周した。 小手川調教師にとってもうれしいGⅠ級初制覇だ。「あれだけの馬を勝たせられず情けなかった」と悔しさを乗り越えつかんだ初タイトル。今年はドバイに遠征(ワールドC4着)し、前走は韓国(コリアC2着)にも渡った。「精神的にたくましくなってきました」と目を細めた。 「同じオーナーのウシュバテソーロに追いつけるように、これからもウィルソンとともに精進していきたいと思っています」と川田騎手。今後は馬の様子をみて決められるが、その先には輝かしい未来が待っているはずだ。(山口大輝) ■ウィルソンテソーロ 父キタサンブラック、母チェストケローズ、母の父アンクルモー。鹿毛の牡5歳。美浦・小手川準厩舎所属。北海道日高町・リョーケンファーム株式会社の生産馬で、馬主は了徳寺健二ホールディングス(株)。戦績19戦8勝(うち地方7戦4勝、海外2戦0勝)。獲得賞金4億6466万9800円(うち地方2億5100万円、海外1億1984万1800円)。重賞は2023年JpnⅢかきつばた記念、JpnⅢマーキュリーC、JpnⅢ白山大賞典に次ぐ4勝目。JBCクラシックは小手川準調教師が初勝利、川田将雅騎手は19年チュウワウィザード、20年クリソベリルに次ぐ3勝目。馬名の意味は「人名より+冠名」。