福井県の交通事故、高齢者死亡率は過去最高の78% 2024年県警まとめ
2024年の福井県内の交通事故状況が1月2日、まとまった。死者数は23人(件数23件)で過去2番目に少なかったものの、前年より3人増加し2年ぶりに増加に転じた。65歳以上の高齢者は18人で、全体に占める割合は78%と過去最高となった。 交通事故死者数は23年が過去最少の20人(高齢者14人)、22年が27人(同20人)、21年が26人(同16人)。高齢者の死亡率が高い状態が続いている。 24年の死者数を月別でみると3、7月が最多の4人。次いで4、8、10月が3人だった。ほかは毎月0~2人で推移した。2月26日から3月3日にかけて死亡事故が3件相次いだため、10日以内に3件以上の死亡事故が発生した際に発令される「交通死亡事故多発警報」が出された。 全年齢でみると、車両乗車中に死亡したのは9人で、うち3人がシートベルト非着用だった。夜間の歩行中に車にはねられて死亡したのは5人で、いずれも反射材を身に着けていなかった。自転車乗車中に死亡したのは5人で、いずれもヘルメットを着用していなかった。飲酒運転による死亡事故はなかった。高齢運転者による死亡事故(自転車単独事故1件含む)は9件だった。 発生地の市町別では福井市が最も多い6件。越前市5件、敦賀市4件、大野市3件などと続いた。 県警交通企画課は「高齢者を交通事故から守る対策を重点に啓発などに取り組む」とし、横断歩道での歩行者妨害や飲酒運転の取り締まりの強化、免許返納しやすい環境の整備を進める。
福井新聞社