海外で日本の美容=J-Beautyが売れている…常識崩壊のプチプラからあの老舗まで 日本のコスメ名作4選
海外コスメが続々日本へ上陸するということは、すなわち逆も同じ。海外ではいま、日本の美容が J-Beauty として注目を浴びているのだ。みるみる切り拓かれる新しい美容の地平から、目が離せない。(前後篇の前篇) 【画像】常識崩壊のプチプラコスメ2選
#1 「美しくなるためじゃない」と言い切る勇気を賞賛したい黒KANEBO
多様性への急速な流れも手伝って、アンチルッキズムがたちまち定着する中、偶然か必然か、新生デビューを遂げたカネボウが、息を呑むような衝撃的なメッセージを掲げた。 「私たちは化粧品を作っているのではない、希望を作っているのだ」「美よりも、希望を与えたい!」化粧品会社としては明らかにリスキーな提案、にもかかわらずそれを目にした時、予期せぬチカラと喜びが湧いてきたと言う人が少なくなかった。化粧品会社が、ましてやメジャーブランドがそう言ってくれることにまさに希望をもらえた形。 黒い容器になったことから「黒KANEBO」との愛称も生まれ、絶大な支持を獲得することになる。もちろん商品自体が優れたものでなければ、言葉だけが浮いてしまったはず。しかしユニークな洗顔料で注目を浴び、笑顔になれるシートマスクで新風を吹き込み、素肌になりすますファンデを大ヒットさせ、そして今春発売の口紅でついに史上No1ヒットを記録、ベスコス総なめという快挙まで成し遂げた。 「美ではなく、希望を」そう言い切れたのも、製品に対する絶対の自信があったからこそ。そして時代のニーズを見事に読み取り、性別を超えて人々の意識の変化に無理なく寄り添ったことが、稀有な成功をもたらしたのだ。 そもそも日本の化粧品が全く新しい、でも本質を突く化粧品の役割を独自のメッセージとして訴え、予想を超えるほどの共感を得たこと、美容大国にありながら美を越える価値を提案できたこと、それは日本人にとってこの上なく誇らしい。この勇敢で魅惑的なブランドに、私たち、付いていきたい。 カネボウインターナショナルDiv.
#2 本来は脇役な敏感肌ブランドが、主役級の注目を浴びる日本的意義
本来が敏感肌用は完全に傍流、日の当たらない場所で粛々と慎重なモノ作りが続けられてきた。 でもこの数年は主役に躍り出る勢い。国民性もあってか、日本は“自称敏感肌”が多く、今や7割が何らかの過敏を訴えている。 だけどキレイになりたい願望も人一倍強い国、強い肌を育てつつ安全にシワもシミもケアする有り難い敏感肌用が増え、いわば健常肌も虜にしているのだ。逆に進化の幅が大きい分、頼もしいとの賞賛を集めて。 ディセンシア メディプラス 花王