【ハイライト動画あり】風上の前半に5トライ。強みを先に出した慶大、東洋大の攻撃力を封じる。
後半21分にふたたび東洋大WTBマークスにトライを許したものの、慶大は21分にSH小城、26分にLO浅井勇暉がトライを奪って突き放す念の入れようだった。 濃紺のジャージーもラスト10分に2トライを返す粘りを見せたが、慶大が思い通りの試合運びを見せた80分だった。
青貫浩之監督は「アタックの爆発力のある相手に受けに回らず、先手必勝と思っていました。前半、ディフェンスを起点に攻め、先行できたのが良かった。後半受けに回ってしまったところもありましたが、チームとしてやろうとしたことができた試合」だったと、選手たちの遂行力を評価した。
またHO中山大暉主将も、攻撃力のある相手に怯まず、前に出続けたことが最大の勝因とした。 「いいボールキャリーが何人もいるチーム。前に出るディフェンスをしようと思っていました。春に勝った時も(関東大学春季交流大会で62-17)同じように、ラインスピードを上げ、ブレイクダウンで圧力をかけた結果でした。それが参考になった」
敗れた東洋大の福永昇三監督は、「本当に残念。キャプテンを中心に勝つ準備をしてきたので悔しい」という言葉に続け、「スクラム、ディフェンスとも、試合の中での駆け引きの部分が足りなかった。成長過程のチームにおいて、普段通りではないということは言ってきたのですが(対応できなかった)」と振り返った。 また、「戦えた時間帯もあった。強くなるための経験を積んだ下級生たちの今後につなげないといけない」と将来を見据えた言葉も残した。
PRの笠巻晴太主将も、「自分はラグビーから引退しますが、東洋大はこれからもどんどん成長していきます。今回は課題をいただいた。後輩たちに期待します」と話した。そして、「ブレイクダウンで相手がファイトしてくるのは分かっていたが、前半に受けてしまった」と話し、後手を踏んでしまったことを悔やんだ。
田村一博