鍵山優真、ファイナルへメンタル充実「伸びしろまだまだある」“瞑想トレ”も導入
フィギュアスケート男子で北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が29日、愛知県豊田市で練習を公開した。今季GPシリーズ2連勝を飾り、上位6人で争うファイナル(12月5日開幕・フランス)出場権を獲得。「時間がない中で、自分のやるべきことを意識しながら練習できている」と意気込んだ。 GP第4戦のNHK杯では合計300・09点のハイスコアで頂点に立ったが、第5戦フィンランド大会は優勝したもののフリー5位に沈んで合計263・09点にとどまった。「弱いところをたくさん見せてしまった」と振り返り、父・正和コーチとのミーティングで珍しく一方的に怒られたことも明かした。 五輪だけでなく世界選手権でも何度も表彰台に立つが、フィンランド大会後は「何が悪いか分からなくなった」という。それでも時間は進む。世界王者のマリニン(米国)も出場するファイナルには習得中の4回転ルッツは投入せず、フリーではフリップ、サルコー、トーループ2本の4回転3種4本構成で挑む予定。「現状は他の選手より、GP2戦通して自分に負けてきている。とにかく自分自身との勝負だと思う。ショート、フリーとも自分に勝つことが目標」と足元を見つめた。 今後を見据え、強靱(きょうじん)なメンタルをつくり上げる意向。カロリーナ・コストナー・コーチから瞑想(めいそう)を勧められるなど、頭を切り替える技術を試行錯誤中だ。「いろんなものに挑戦する。いろんなことを試して、もっと強い気持ちをつくっていきたい。(瞑想は)何回かやったんですけど、まだしっくり…」と苦笑いで語りつつ「1、2回で効果現れるものではない。続けてみたい」と前向きに語った。 ファイナルに向けて心は整っており、臨戦態勢。「フィンランドで悪いところを全部出してしまった。逆に言うと、伸びしろまだまだある。切り替える能力が大事。失敗恐れない、気にしない気持ちはフィギュアスケートは特に大事と感じている」と自らに言い聞かせるように語った。