ナ・リーグ優勝決定シリーズを制し、大谷翔平（右）と言葉をかわすロバーツ監督（AP）

◇20日（日本時間21日）　リーグ優勝決定シリーズ第6戦　ドジャース10―5メッツ（ロサンゼルス） ◆大谷翔平の妻・真美子さん、ドジャースのリーグ優勝に歓喜【写真複数】 　今年3度目のドジャースの「シャンパンファイト」。無邪気にはしゃぐ52歳のロバーツ監督は、テレビカメラの前で大谷翔平にシャンパン2本を派手に浴びせた。カメラ目線というのが、常にメディアを意識した監督らしい。 　その後、びしょ濡れの2人はがっちりと抱き合った。メッツとの第6戦。前回抑えられたマナイアとの対戦前に監督は「翔平は失投が来たら打てる準備ができている」と自信を示し、大谷もそれに応えた。1回先頭での中前打は、試合の流れをドジャースに引き戻した。 　2日前、監督は大谷の走塁に珍しく苦言を呈した。メッツとの第5戦の1回無死二、三塁の先制機で、三塁走者の大谷が内野ゴロでホームを狙わなかったことに対してだ。「思考が停止していた」「言い訳はできない」。大谷にも言い分はあるが、監督はシーズンでも走塁の指摘をしたことが何度かあった。 　大谷は監督について「基本的に選手に寄り添う監督だと思うが、よくないプレーに対しては、しっかりと、改善点もそうだが、どの選手もアプローチを含めて話しあえる関係性がある」と語ったことがある。 　スター揃いのチームにあって、監督は「翔平も、他のチームメートも同じように接する」と話したことがある。一人でも特別扱いをすれば、チームの和は乱れると思っているからだ。ドジャースを9年指揮した監督にはそういった信念があるから、メディアに正直に話す。 　何かとファンから批判されることが多いが、今年9年目で4度目のワールドシリーズ出場。スター軍団を束ねるリーダーシップは、評価されていい。特に今年は、けが人が続出する中で、ここまで辿り着いた。監督の熱い気持ちは選手を刺激する。この日の試合後、リーグ優勝トロフィーを掲げながらファンに叫んだ。「パレードがしたいか。あと4勝だ」 （写真はAP）