民進党代表選挙の候補者による共同記者会見(全文1)3候補の政見
蓮舫候補の政見
蓮舫:はい。よろしくお願いいたします。あらためまして民進党の第1回目の代表選挙に立候補した蓮舫です。私が目指すのは新世代の民進党。それとガラスの天井を打ち破る、そのために。そして信頼を取り戻してわくわくする政治をつくる。そのためにしっかりと代表となってこの党を引っ張っていきたいと、あらためて思っています。つい1カ月前、7月の参議院議員選挙、日本中を回りました。なんでもあるといわれる、1人勝ちだといわれる首都・東京という選挙区でも戦いました。景気がいい、経済がいい、今の政権が何度も強調している。でも、実際の日本はどうなんだろうか。残念ながら切ないまでの不安がいろいろなところに横たわっていました。 もう少子化といわれて20年たっている。少子化は止まらない、でも、さらに、さらに残念な環境が広がっているのは、せっかく生まれた大事な子供の6人に1人、1人親家庭に至っては2人に1人の子供が貧困です。子供を育てることができないと悩んでいるお母さん、お父さんたち。子供が頑張って大学に行ったら2人に1人が奨学金、大学を出たら4割が非正規社員。300万円の平均の借金。これは自己責任だと、私は言えない事態が広がっていると思いました。 この30年で共働き世帯は1.5倍になった。でも、1人働いてるときよりも、2人働いている今のほうが2割減っています。労働生産性が残念ながら上がっていない。賃金に反映をされていない。あした、1年後、2年後、分からない。そんな雇用の不安が広がっている。人生の先輩、この国を戦後71年間、引っ張ってきて豊かさをもたらしてくれた、平和をもたらしてくれた先輩たちには年金、介護、医療、自分たちは大丈夫なんだろうか。こんな不安が渦巻いている。 全てのライフステージにおいて、私は信頼、安心を取り戻したい。安心さえあれば、それは欲しいものを我慢しないで消費につながる。実需が生まれます。企業が豊かになる。それがまた、家計の収入に反映をされて、安心の好循環社会を蓮舫は代表としてつくっていきたい。もちろん前原さん、玉木さん、これまで一緒に私たちは政策をつくってきました。同じ方向を見ています。そして同じ国をつくりたいと思っている。それはあくまでも人に着目をした、人を大事にした、人に私たちは投資をする。将来の納税者、将来の社会保険料の納付者、しっかり育てていって、日本に生まれて良かった。愛すべき日本をしっかりと自分たちが次につないでいく。そのような絵を描いていきたいと思います。 もう1つは私の道半ばの、残していることは行政改革です。政権にいたときにも取り組ませていただきました。孤独なまでの戦いだった。ヒト・モノ・カネ、その癒着。そして抵抗というのは相当高かった。表に出すことでもない、表で言うこともないこともいっぱいありました。でも、それでも、この国の財源は限られています。人口は減少する時代になりました。昭和のように人が増え、物が売れ、企業が豊かになり、家計が豊かになる時代ではなくて、人が減り、そして、女性が結婚をしない、子供を産まない、男性も仕事は、収入がなくて子供が産めない、ずいぶんと日本の家族のあり方や景色も変わってきました。あらためて限られた財源、そしてその中で成長と豊かさと求めるのであれば、財源は大事に使うべきです。 この3年9カ月、行政改革という言葉がずいぶん遠のきました。東京オリンピック・パラリンピック、都知事が女性知事になってリーダー力を持って初めて無駄遣いにメスを入れられる。政府は何をしてるんだという思いを私は強く思ってる。玉木さんとこの部分は党内で戦ってきました。引き続き行革、中途半端な行政改革をしっかりと私は完遂するために取り組んでいきたいと思います。行革なくしてやっぱり増税はない。私たちの行革への飽くなき思いをしっかり皆さま方にお伝えをして、限られた財源を大事に使って、税金が行政サービスで絶対に返ってくる社会。子供でも、学生でも、大人でも、高齢者でも全ての世帯に納税に納得できる行政サービスが返ってくるような、そういう政治を民進党はこれまでも求めてきました。届いていない部分をしっかり届ける。蓮舫の代表という形を目指したいと思います。ありがとうございました。 司会:蓮舫候補、ありがとうございました。それでは、続きまして、前原誠司候補、よろしくお願いをいたします。