欧州ツアーに出たいけど…罰金は払いたくない! ジョン・ラームが“どうしても”3試合に出場したいワケ
LIVゴルフの個人戦最終戦「LIVゴルフ第13戦 at シカゴ」は13日から開幕する。それを2日後に控えた11日、ジョン・ラーム(スペイン)は「DPワールド(欧州)ツアーに3試合出場したい」と明かした。 LIV優勝で満面のスマイル【写真】 LIVゴルフは「LIVゴルフチーム選手権 at ダラス」(9月20~22日)でひとあし先にシーズンが終了。そのあと欧州ツアー「アクシオナ・スペインオープン by マドリード」(9月26~29日)、「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権」(10月3~6日)、「アンダルシアマスターズ」(10月17~20日)への出場を希望している。 その理由は、来年の米欧対抗戦「ライダーカップ」に出場したいから。出場資格を得るためには欧州ツアーメンバーであることが条件で、そのためには11月の最終戦「DPワールドツアー選手権」が終了するまでに、メジャー大会を除く出場義務の4試合を達成しなければならない。ラームは欧州ツアーの今季出場はゼロだが、「パリ五輪」を1試合と数えるため、あと3試合ということになる。 しかし、ここで問題なのが、ラームが欧州ツアーに出場するためには“罰金”を支払わなければならないこと。欧州ツアーは試合が開催されている同週に他のツアーに出場した場合は罰金が科せられることになっている。昨年4月、英国のスポーツ仲裁裁判所で判決が下され、その結果、イアン・ポールター(イングランド)、ホアキン・ニーマン(チリ)ら多くのLIVゴルフの選手が罰金を払い、欧州ツアーの試合に出場している。 「これまで公言してきたとように、ぼくは罰金のファンではないんだ。だから罰金を払うつもりはないが、どうすれば僕がプレーができるかをずっと話し合っている」と、ラームは罰金に対して否定的な意見を述べる。出場を希望する3試合のうち、2試合は地元スペインでの大会。「スペインでの大会に出場することは僕の義務だと思っている。とにかくスペインでプレーしたいんだ」と熱く語った。 さらに、ラームは今月末に、ケリー夫人との第3子誕生も控えている。「もし子どもが早く生まれそうだったら、ダラスからスペインの自宅に戻って、それからマドリードに向かいたい」。罰金ナシでの出場は叶うのか…。ラームとLIVゴルフの契約金は、3億ドル(約430億円)と言われている。(文・武川玲子=米国在住)