バイデン氏撤退で新局面──予測市場ポリマーケットの1日の取引高は過去最高に
10億ドルを突破した猫ミームコイン
猫をテーマにしたミームコインの時価総額に関するポリマーケットでの賭けが7月21日遅くに決着し、ソラナ(Solana)ベースの「ポップキャット(POPCAT)」が勝利した。 ポリマーケットの賭けは、差し迫った問題を扱ったものだった。つまり、猫をテーマにしたどのミームコインが最初に10億ドルの時価総額を達成するかだった。 4月上旬、ポップキャットの勝率は2%と振るわず、他の2つの猫をテーマにしたミームコインである「Keycat」と「Hobbes」の後塵を拝していた。 この賭けの取引高は3月に開始されて以来、460万ドルを記録。Base、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)など、複数のブロックチェーンのミームコインが勝利者候補にあがっていた。 しかし、63万ドル相当のポップキャットの単独での買いが時価総額10億ドルを突破させる急騰を引き起こした。ただし、市場操作だと主張する人もいたため、この結末は物議を醸している。 「これは興味深い。明らかに市場操作だが、実際に1つのウェブサイトで10億ドルを超えたのは確かだ。ポリマーケットでポップキャットに既得権益を持つ誰かが市場を操作し、価格を押し上げた」とポリマーケットのユーザー@The_Guru55は指摘している。 「1つのウェブサイトでの1つの注文で1秒での価格吊り上げはかなり疑わしい」 しかし、ポップキャットが勝ったというポリマーケットの決定は、22日時点ではまだ有効であり、正式な異議は唱えられていない。
予想に反して長引く障害
予測市場はクラウドストライクが原因で引き起こされたWindowsの障害は簡単に直ると思っていた。だが、間違いだった。 クラウドストライクが19日にリリースしたセキュリティソフトの欠陥パッチは大混乱を引き起こし、まずはヨーロッパとアジアで、次にアメリカと世界中のWindowsコンピューターが使用不可能となった。 アジアの就業時間が終わろうとし、ヨーロッパの人々が目を覚ます頃、ブルースクリーンが表示されてPCがフリーズした。ポリマーケット市場は、これは大きな問題ではなく、19日の夜までには解決するだろうと確信しており、その確率は89%となっていた。 しかし、間違っていた。クラウドストライクのエンジニアが、ロックされたパソコンごとに多大な労力を必要とする初期修正の方法を公表するなか、問題はさらに深刻化した。2500便以上のフライトがキャンセルされ、8000便が遅延。デルタ航空は22日時点で、いまだに乗客の再予約の対応に追われている。 マイクロソフトのWindows部門元社長のスティーブン・シノフスキー(Steven Sinofsky)氏は「このような動作をするアップデートをプッシュする(アンチウイルス)ソフトウェアというシナリオは、この20年で『最悪の悪夢』だ」とXに投稿した。 19日中に問題が解決しないことに賭ける契約の「No」側は、3人のベッターが合計45シェアを保有するのみとなっており、賭け金の合計もわずか9万ドル強だった。 一方、「Yes」側の最大保有者は2800ドルを失った。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:バイデン氏撤退を受け民主党米大統領最有力候補のカマラ・ハリス副大統領(lev radin / Shutterstock.com)|原文:Biden's Exit Spurs Record $28M Daily Volume on Polymarket as Election Enters Uncharted Territory
CoinDesk Japan 編集部