正月は毎年5人で実家に帰省しているのですが、今年は「食費」として2万円徴収されました。やはり年金暮らしは生活が大変なのでしょうか?
親にとって離れて暮らす子どもの帰省は楽しみなものであると考えられますが、帰省する人数が多いほど出費がかさむため、金銭的な心配をする方もいるかもしれません。 特に、年金暮らしをしている高齢の親だと、子どもの帰省でかかる費用を生活費から賄うことが難しい場合もあるでしょう。 本記事では、年金暮らしをしている両親のもとへ帰省する際、食費として費用を負担する必要性について、年金暮らしの家計収支の平均も含めてご紹介します。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
年金暮らしの家計収支はどうなっているのか?
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯における実収入の1ヶ月平均は24万4580円です。消費支出の平均は25万959円、税金や社会保険料などの非消費支出をあわせると28万2497円なので、月々3万7916円ほど不足する計算になります。消費支出の内訳は表1の通りです。 表1
出典:総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成 子どもが帰省した場合に影響するのはおもに「食費」と「水道光熱費」であると考えられます。また、帰省にかかる交通費や帰省中のレジャー費を親が負担するケースもあるかもしれません。それぞれ普段はいくらぐらいが平均なのかみておくとよいでしょう。
子どもの帰省時に親が負担している費用はどのくらい?
子ども世帯が帰省するにあたって、滞在中の食費やレジャー費・交通費などを親が全額負担しているケースや、一部を負担しているケースなどがあります。全額を子どもが負担したり、親と子どもで折半したりしている例もあるようです。 株式会社ハルメクホールディングスの調査によると、子ども世帯の1回の帰省時に親が負担する金額を「~5万円未満」と答えた人が多いようですが、今回の事例では「5人で帰省する」ということなので、かかる金額も大きくなると考えられます。 現役時代であれば問題なく負担できたかもしれませんが、年金暮らしだと夫婦2人の生活でも生活費が不足している可能性もあるため、数万円の負担を大きく感じることもあるでしょう。