セ・リーグの開幕スタメンにもサプライズあり?!
すでに報道はされていたが、公式発表されるような形になったのは、中日の兼任監督である谷繁監督が開幕マスクをかぶらないことを自ら断言したことだ。ファンのスタメン予想には、和田一浩(43)とキャッチャーには、松井雅人(28)の名前が入っていたが、「和田と僕はまだ間に合わない」と語った。オープン戦では、一度もスタメンマスクはなし。「ベンチにいて戦力になっていければと考えている」と、コンディションが上がってくるまで「代打・オレ」としてのスタンバイとなると説明した。 21連続で開幕マスクをかぶっていた谷繁監督には、通算で24度目となる開幕スタメンの新記録がかかってきたが、その開幕スタメン記録もストップすることになった。ちなみに23度の開幕スタメン記録は、谷繁と野村克也氏と張本勲氏の両氏が持っていた。 ハプニングもあった。例年、ファンミーティングを盛り上げる横浜DeNAの中畑監督が、ドラフト1位ルーキーの紹介の際に、亜細亜大から入ってきた山崎康晃(23)に、公開の場でまるでチームミーティングのようにストッパー指名したのだ。 「おまえは先発とショートイニングでは、なぜボールが違うんだ? 先発では先のことを考えて力を出していないのか?」と詰め寄る熱血漢監督にルーキーが「へへへ」と笑っていると、「へへじゃない!」と叱責。「緊迫した場面で投げるのが好き。ストッパーをやってみたいです」と山崎が直訴すると、「OK! 厳しいとこでやってみろ!」と、その場の空気に任せてストッパー指名した。山崎は、最後に抱負を聞かれ「開幕からストッパーとして活躍します」と宣言した。 横浜DeNAは、昨季、21セーブを挙げた2年目の三上朋也(26)が右肘の異常でキャンプ途中に戦線離脱。国吉佑樹(24)と、山崎のダブルストッパー体勢で最後の1、2イニングを乗り切ろうという構想を固めていた。新人のストッパー起用はギャンブルとも言えるが、昨季も新人の三上起用があたっている。中畑監督らしい勝負の一手が果たしてどう出るか。 またヤクルトの真中監督は、バレンティンが戻るまで、雄平を4番で起用する考えを改めて表明。オープン戦で、新打線が機能しなかった阪神の和田監督は「1番・鳥谷」「3番・西岡」のオーダーを崩さず開幕に臨む構想であることをハッキリと約束していた。 広島、巨人、阪神の3強に対して、オフに強力な戦力補強をしたヤクルトを筆頭に横浜DeNA、中日がどこまで食い込んでくるのかというのが、今季の予想されるセ・リーグ展望。その熾烈なペナントの行方を占うかのように6監督による舌戦もヒートアップしていた。