触れていないのに物や液体が宙に浮く?秘密は「超音波」 毒物の取り扱いなどへの応用期待
超音波で液体や固体が宙に浮かぶー? 英スタートアップ企業AcoustoFabが開発したこの技術は、巧妙なトリックなどではなく、「音響浮遊」だ。有毒物質の扱いなどに応用することができ、生命科学や種の選別などの分野に革命を起こす可能性があるという。 共同創業者のスリラム・スブラマニアン氏によれば、この技術は小型スピーカーを並べ、超音波を特定の一点に集中させていると説明する。これにより、液滴や粒子を支えるのに十分な強度を持つ「圧力ケージ」が生まれる。 「魔法のトリックは、各スピーカーのオン/オフのタイミングを正確に図ることだ。意図した場所に物体を置けば、その場所に安定する。コンピューター制御し、素早く形状を変え、物体を希望通りに動かすことも可能だ」 共同創業者シュブヒ・バンサル氏は液体を汚染することなく操作する技術について、毎日、世界中で有毒物質を扱う生命科学分野の希望になり得ると語る。 「全て自動化することが可能になる。非接触で無駄なく、物体を必要な場所に配置して反応させることができる」