モノと感情を溜め込むと夫婦関係も悪化する 片づけのプロが見た「片づけ」と「夫婦」の関係とは
片づけられないと悩む人は多い。そんな片づけを習慣化することで部屋がきれいになるだけではなく、人生までも変わる――。大人気のお片づけ習慣化コンサルタント、西崎彩智さんはそう提唱する。今回は片づけと夫婦関係について西崎さんの最新刊『人生が変わる片づけの習慣 片づけられなかった36人のビフォーアフター』(朝日新聞出版)から紹介する。 * * * 「部屋が片づいたら、夫婦関係が良くなりました」 片づけを終えられた受講生からこんな嬉しい声をよく聞きます。 私は片づけってコミュニケーションそのものだと思っています。まずは、自分の心とのコミュニケーション。「これはあなたにとって本当に必要なモノ?」「将来にも持っていきたいモノ?」と自分自身に問いかけ、モノの選別をする。次に家族とのコミュニケーション。家族と話し合いをしながらモノの選別や置き場所を決めていく。この作業をやっていくうちに、自分や家族の本音が自然とわかるようになり、片づけ以外の問題にも向き合えるようになるのです。 家が片づかないときは、モノと一緒に感情もため込んでしまうことがあります。離婚前の私がまさにそうでした。それまでは家事は好きだったし、片づけのやり方も知っていたのですが、そのときはまったく片づけられなくなりました。将来に対する不安が大きかったので、モノをため込むことで安心感を得ていたのかもしれません。 今、夫婦仲があまり良くないな、という人でも家を片づける中で夫との会話が増え、話し合いの中で関係が修復されていくかもしれません。一方、私がそうだったように一緒にいない方がお互いにいい生活ができると確信して、離婚を選択する方もいるかもしれません。 大切なのは、お互いが本心を隠さず、本当に望む未来を話すことだと思います。とはいえ、一方的に本音をぶつけてしまうとうまくいくどころか、余計にこじれたりしてしまいます。片づけをやりながら夫とうまくコミュニケーションをとる上でぜひ知っておいていただきたいことを紹介します。