福島のハワイアンズ運営会社、米企業傘下に 「フラガール」は存続
スパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産(福島県いわき市)が12日、米国の投資運用会社「フォートレス・インベストメント・グループ」の傘下に入った。常磐興産が2025年3月期の中間決算の発表で明らかにした。1回目の株式公開買い付け(TOB)で、フォートレス社の買い付け会社が常磐興産株の3分の2以上を取得したという。 常磐興産は老朽化したハワイアンズの施設などに多額の設備投資ができず、経営改善のためフォートレス社の買収提案を受け、株主に株の売却を推奨していた。 常磐興産の自社保有株を除く株式数は約878万株。9月10日~11月5日の1回目のTOBでは、買い付け会社が、買い付け下限(約445万株)を超える約633万株を取得して支配株主となり、議決権も得た。2回目は11月13日~12月10日の予定で、計約774万株(約88%)になることを目指す。 フォートレス社は今年度内に100%を買い付け、東証スタンダード上場を廃止する方針という。 常磐興産は、ハワイアンズの施設やフラガールのショーは買収完了後も存続が決まっているとしている。 中間決算は、売上高が約91億3千万円(前年同期比約13%増)、営業利益が約18億3千万円(同35%増)の増収増益で、部門別では観光事業の営業利益が約22億1千万円と過去最高を更新した。TOBにともなう証券会社への関連費用約1億4千万円は特別損失に計上した。(西堀岳路)
朝日新聞社