コロナ室職員、300時間超残業 西村担当相「申し訳なく思っている」
西村康稔(やすとし)経済再生担当相は5日、記者会見で、新型コロナウイルス感染症対策推進室(コロナ室)に残業が月300時間を超える職員がいることについて「大変申し訳なく思っている」と語り、今後は特定の職員に負担がかからないよう業務分担の見直しや交代制の導入などを図っていくと語った。
この日、西村担当相は首都圏の1都3県に出されている緊急事態宣言の2週間延長が決まったことを受け、政府コロナ分科会の尾身茂会長とともに記者会見に臨んだ。西村、尾身両氏が延長判断について説明し、記者からの質問に答えた後、西村担当相だけが会場に残った。 「コロナ室の長時間勤務について質問主意書に答える形で閣議決定した。そのことについて申し上げたい」 西村担当相はこう切り出し、「コロナのこの対応を去年からずっとやってもらって、常に大変な業務であるということはご理解いただけると思う。私もコロナ室のみなさん、本当に大変な状況の中で頑張ってくれているなということで、かなり残業も多いだろうということは承知していた」と述べた。ただ、300時間以上の残業をしている職員がいることは把握していなかったと言い「改めて大変申し訳なく思っている」と陳謝した。 西村担当相によると、年末年始の急速な感染拡大や1月8日の緊急事態宣言発出などに伴い職員らは年末年始返上で業務に携わった。「必死な思いで頑張ってくれたことに感謝申し上げたい」とする一方で特定の職員が調整業務などで夜間まで職務に勤しみ、「本人が意欲があって、周りから頼られている存在であるということで、業務が集中しがちである、ときょう改めて確認した」と語った。 これを受け、コロナ室長と業務の改善を話し合ったといい、(1)業務分担の見直し(2)交代制導入の検討(3)週末は休む(4)休日対応があっても稼働人数を絞る――などを実施するよう指示したという。 最後に、「コロナへの対応ということで、色んな事が日々起こる。なかなか通常の業務だけでできるということではないので、なかなか難しい面があると思うが、できる限り担当の見直しとか、交代制とか、人数を絞るとか色んなことで対応を図っていければと考えている。私自身も肝に銘じて心がけていきたい」と述べた。