背番号30に変更は期待の証し 根尾昂に「伝説の助っ人右腕」のように覚醒の期待が
背番号「30」の先輩右腕
根尾については、「先発よりリリーフの方が力を発揮する」という指摘が聞かれる。背番号「30」の先輩として、良きお手本になるのが郭源治だろう。(※85年まで背番号30を着用)台湾出身の右腕は1981年のシーズン途中に中日へ入団。3年目から4年連続2ケタ勝利を挙げると、86年オフに就任した星野仙一監督が守護神に指名する。ピンチに燃える性格は抑えで力を発揮できると見抜いていたのだろう。 87年に59試合登板で4勝3敗26セーブ、防御率1.56で最優秀救援投手に輝くと、翌88年も61試合登板で7勝6敗37セーブ、防御率1.95で2年連続タイトルを受賞。44セーブポイントは当時の日本記録だった。リーグ優勝の原動力となりMVPに輝いた。その後に先発に再転向すると、94年に最優秀防御率を獲得。中日で16年間プレーし、来日通算成績496試合登板、106勝106敗116セーブ、防御率3.22の好成績を残した。 躍動感あふれる投球フォームから、威力十分の直球で打者をねじ伏せる。試合後にド派手なガッツポーズを繰り返す姿は、「郭ダンス」と形容された。根尾は同じ背番号30を継承し、偉大な大先輩に近づく活躍を見せられるか。 写真=BBM
週刊ベースボール