独自AIで営業力を強化!「バイトル」運営のディップが活用する3つのツール
(2)営業担当者と対話しながら求人原稿を自動生成するAI「Aipen(アイペン)」 これまで営業担当者が「ああでもない、こうでもない」と悩みながら作成していた求人原稿も、今ではAIが手助けしてくれるという。 同社が開発した「Aipen」は、求める人材のペルソナや時給、勤務地などの情報を対話形式で伝えると、ターゲットに合わせたキャッチコピーや求人原稿を自動生成してくれる。さらに、なぜこのキャッチコピーを生成したのかという説明もしてくれるので、アレンジや改善もしやすいという。 (3)効果的な営業アプローチを支援するスマホアプリ「レコリン」 今後さらなる高度化が期待されるのが、こちらも独自開発した営業支援スマホアプリ「レコリン」だ。各顧客との接触状況や訪問履歴、電話やメールでのやり取り、競合媒体での掲載状況など、あらゆるログを蓄積・分析することで、効果的な営業アプローチを可視化してくれるという。 どんなことを可視化してくれるのか。例えば、1社に対して諦めずに電話をしていると、不思議なことに、4回目からアポイントの獲得率が一気に上がることが明らかになった。「多くの営業は2~3回で諦めてしまう。4回目となるとお客さまも気になったり、覚えてくれたりするのかなと思います」と徳澄さんは推測する。これまで見えていなかった営業担当者それぞれの経験則。メンバーの誰もが参考にできるようになれば、営業組織はさらに強くなっていくだろう。 さらに、同社 執行役員 商品開発本部 本部長 進藤圭さんは、「アポイント獲得率が高まる受注予測モデル」の開発に取り組んでいるという。これまでディップに限らず多くの求人媒体が、競合媒体への掲載から需要を推測し、アプローチの優先順位を決めていた。しかし、この「競合媒体掲載モデル」でピックアップされた顧客は、他媒体で求人を出したばかりな上に、求人慣れをしていて断られやすいという側面があった。 ディップのデータサイエンスチームは、蓄積されたデータから、頻繁に求人が出やすい立地やエリアなどには一定の傾向があることに着目し、新たなモデルを開発した。従来の「競合媒体掲載モデル」と比較したところ、新しいモデルの方が断然アポイント獲得率が高まったという。「まだ検証中ですが、2万コールほどテストした上での結果ですので、価値のあるアルゴリズムだと考えています」(進藤さん)