ブタ腎臓、サルに移植成功 人への臨床研究目指す 明大発ベンチャーなど
明治大発のベンチャー「ポル・メド・テック」(川崎市)などの研究チームは26日までに、拒絶反応が起こらないように遺伝子改変したブタの腎臓を、サルに移植することに成功したと発表した。拒絶反応の有無や腎臓が機能しているかなどを検証した上で、数年後に人での臨床研究を目指す。 研究チームは24日、両腎臓を摘出した体重8キロのカニクイザルに対し、生後2.5カ月で体重9キロのブタの腎臓1個を移植した。サルの状態は良好で、尿を排出するなど腎臓が機能していることを確認できたという。 ブタは同社が、米バイオ企業イージェネシスから細胞を輸入して作製。免疫による拒絶反応が起きにくくするために10種類の遺伝子を改変するなどした。 研究代表者の佐原寿史・鹿児島大教授は「サル移植研究を着実に進め、異種移植の実用化につながる道筋を切り開きたい」とコメントしている。