【シチズンのフラッグシップ】ザ・シチズンってどんなブランド？
今日、日本の大手時計メーカーは、非常に高い技術力を有しており、時計製造における大半を自社で行っている。そのため、数万円のリーズナブルなモデルから数百万円という高額モデルまで、製品展開も他社に比べて幅広いことが特徴のひとつとして挙げられるだろう。とりわけセイコーとシチズンは、ターゲットを明確に区別する目的もあって複数のブランドを展開している。 そこで改めて国産腕時計ブランドにはどういったものがあるのか、それぞれの代表モデルとともに各ブランドの特徴や魅力を解説。今回は、シチズンブランドで最上位に位置付けられる“ザ・シチズン”を紹介する。 【機械式モデルのバリエーションを見る】
「ザ・シチズン」人生に永く寄り添う腕時計を目指す
シチズンのフラッグシップラインとして君臨するザ・シチズンは、年差クォーツ、光発電エコ・ドライブ、スーパーチタニウムといったシチズンの高い技術力をふんだんに盛り込みつつ、端正で美しいデザインを取り入れた洗練されたコレクションを展開する。シンプルかつ視認性の良い文字盤を備え、優れた実用性で高い評価を得ている。 ただ近年は、年差±1秒という驚異的な精度のクォーツのほか、シチズンでは一時静かだった本格的な自社開発の機械式ムーヴメントを復活させるなど、機械式腕時計についても意欲的な製品開発を行っている。また和紙を文字盤に使うなど、日本発のイメージにこだわっている点も特筆できるだろう。オーナーズクラブが設けられており、オーナーは無償点検の特典が受けられるほか、保証期間も最長10年と長く設定されており、ファンからは好評を得ている。
◎メカニカルモデル Caliber 0210
世界水準の精度を誇る次世代機を搭載する、ザ・シチズンのメカニカルモデルに追加されたデイト表示付きのバリエーション。搭載するCal.0210は、既存の0200に機構をかぶせるのではなく、一体型として新設計。結果、ケースの厚みを0.3mm厚増に留めている。 またブレスと一体感のあるソリッドなケースには鏡面とヘアラインの異なる仕上げを使い分けて施しており、作り込みにもこだわりが光る。また防水性も既存の5気圧から10気圧にアップしており、実用性を向上させた点も見逃せない。 電鋳手法による荒々しい砂地模様の文字盤は従来モデルに同じだが、既存のノンデイトモデルに日付け表示を加えただけではない。全体のバランスを取るため、インデックスはやや太く、短くするなど随所に手が加えられているのだ。価格は88万円。 【問い合わせ先】シチズンお客様時計相談室 TEL.0120-78-4807
構成◎堀内大輔（編集部）／文◎巽 英俊
