【RTU】準決勝に向かう河名マスト「苦しい試合をする準備も、覚悟も出来ている」、金メダリスト文田健一郎のそり投げも語る
◆見ている人も苦しくなるような試合をして、最後には僕の手が上がっている
――さて、今回の準決勝の相手シエ・ビン選手ですが、182cmの長いリーチを活かしたアウトキックボクサーのように感じます。シミュレーションはできていますか? 「そうですね。練習では身長の高い選手とスパーリングして、大体どのへんに腕を振れば顔にパンチが当たるのかとか、間合いを取る相手をどうやって距離を潰してつかまえるのかというのはイメージしてきました。 試合を見ていて、すごい賢いなというか、常にワンツーで自分の距離感を制圧して、その中で、僕みたいなつかまえたい選手が前に出てきたところをずっとストレートで待ち構えているみたいな感じです。プラス、サブミッションも持っている選手なので、組んだからといって油断ができない。本当に良い手だなと思います」 ――――たしかにダナ・ホワイト・コンテンダー・シリーズでの試合を見ると、自ら組む動きも見せていますね。そして相手の入りには、下がりながらも打ってくる。 「下がりながらストレートを打つのが、じゃあどこにインパクトを持ってくるのかを想像しながら、ストレートをもらわない位置で、逆に自分が思いっ切りパンチを振ってつかまえてみたり、いかにストレートをもらわないかというのは考えながらイメージしていますね」 ――河名選手の試合を見ていると、厳しい試合も越えるなかで、明らかに試合毎に武器が増えているように感じます。それは、この試合に向けてもいかがですか。 「前回の縦ヒジみたいに、ちょっと遊びの感覚でやっているものが自分を最後に救ってくれたりもする。なので、最初から諦めてあの縦ヒジを出すような感じだったら絶対当たらないし、まず軸には自分のやるべきことというか、やるべきレスリングを軸にした闘いをしていく中で、そういった飛び道具的なものに救われるんじゃないかなと思います」 ――もっとも強いMMAレスリングを軸に戦うなかで練習してきたことが出ると。今回の準決勝でどんな試合をしたいですか。 「毎回、僕自身はもう苦しい試合をする覚悟は出来ているし、準備も出来ているので、そこに相手をいかに引きずり込めるかというか、そこの沼に引き込めなかったら、僕は1人で溺れていくだけだし、そこで一緒に溺れたら、最後には僕だけ沼から出られるんじゃないかなと思っています」 ――その沼から這い上がり、UFCと契約してフルサイズのオクタゴンで戦うイメージを捉えていますか。 「そうですね。目の前の全部の試合がそうだと思っているので、毎回毎回、目の前の相手を沼に沈められればなと思います」 ――最後に日本から試合を見るファンにメッセージをお願いします。 「U-NEXTをご覧の皆さん、河名マストです。今回『ROAD TO UFC』の準決勝ですが、毎度お馴染みの苦しくもがいて、見ている人も苦しくなるような試合をして、最後には僕の手が上がっているかなと思います。ぜひチェックよろしくお願いします!」