佐藤隆太×岡田義徳×塚本高史『THE3名様』は「緻密」 アドリブ風のリアル感が生み出される理由
3人が20年以上続けているもの
――『THE3名様』の世界では、主人公3人は20年変わらずずっと同じことをしているということになりますが、皆さんが20年近く、またはそれ以上、続けてらっしゃることはありますか? 塚本:僕は音楽ですね。ギター。意識してなくてもずっと続けてきているし、音楽も流行り廃れがあって飽きないですね。楽器は気づいたら常に、今も自分のそばにあります。 岡田:僕も音楽。ドラムですね。パンクロックなどのロック系。20歳くらいの時に聴いていた音楽をいまだに聴いています。 佐藤:僕はそうやって続けている趣味みたいなものがないんですよ。 塚本:あれ? スニーカーは? 佐藤:ああ…。例えばスニーカーが大好きとか着ている服とか聴いている音楽だとか。よく考えたら20年前の自分と本当変わらないですね。続けているっていうか変わっていない。僕の中では成長していなくてヤバいという感覚です(笑) 塚本:いいんじゃないの? 変わらないからこそ、変わらない良さってあるじゃん! 佐藤:なんかすごく励ましてくれるじゃん。珍しいね(笑) 塚本:いや最初だから(編集部注:マイナビニュースは今回の取材会のトップバッターだった)。 佐藤:最初だけ!? (一同爆笑)
■FODの配信は「怖いです…」 ――今回の『THE3名様Ω』では思わぬゲストの登場も見どころだと伺いました。最後にメッセージをお願いいたします。 塚本:ゲストが来てもどうなることもなく、ずっと変わらない3人のこの雰囲気に、新しく見てくださる方にもハマっていただけたらうれしいです。寝る前とか、ながら見とかしてもらえると(笑) 岡田:その独自の雰囲気を若い子が見て“エモい”と思ってくれたらいいですね。この昭和っぽいおじさんたちを覗き見して楽しんでもらえて、見てくださる層が若い方にも広がったらうれしいですね。 塚本:今の若い子たちが俺らを見たらどう思うのかな。俺たちを基準にしたらクラシック音楽を聴く感じ? 佐藤:お、俺たちが、クラシック…!?(笑) 岡田:それぐらい“エモく”感じてもらえたらいいけどね(笑) 佐藤:でも本当にそうだね。あと今回すごくありがたかったのが、ゲストの方々も『THE3名様』の世界観を理解してくださっていて、クセがある作品だからと変に狙わずに、僕らの空気を大事にしてくれながら全力で演じてくださったんです。初めての現場で、皆さんそうしてくれたのがとてもありがたくて。見てくださる方にとっても、そのゲストの方々の空気は新鮮だと思います。ぜひ、楽しみにしていてください! ――今作は地上波ではなくFODで配信されますが、サブスクでネット配信されることについてはどう思われますか? 佐藤:怖いです…。だってお金払ってまで見てもらう話かと言われたら…(笑) 塚本:損した、みたいな。何も得るものがないもんね(笑) 岡田:(笑)。どれだけの人が見てくれるのかっていうのも怖いよね。 佐藤:だって、これ視聴数って(視聴率のような率ではなく)バチッとした数字が出るわけでしょ? 塚本:大丈夫かよ、本当に(笑) 佐藤:でもまあ、もともと『THE3名様』はいい意味でひねくれものというか、テレビドラマ全盛期にあえてDVDで出すとか、世間の逆を行っていたので、今このタイミングで連ドラというのが、どういう広がりを見せてくれるのかっていうのはすごく楽しみです。