寒い日でも快適にアウトドアを楽しもう!「モンベルに聞く、防寒ウェアの基礎知識 vol.02」素材編
春らしくなってきてはいますが、まだまだ寒さは続いています。キャンプや登山などを冬に経験したいけれど、とにかく寒いのは嫌! というあなた。 【写真】モンベルの防寒ウェアが暖かい理由を見る(全6枚) 防寒着の着方やアイテムはこれまでのコラムで紹介していますが、そもそも防寒着はどんな素材でできているのでしょう。 株式会社モンベル広報担当・大塚孝頼氏にアドバイスをいただきながら、素材ごとの特徴を少し説明いたします。これから防寒着を買おうと思っている方はぜひ参考にしてください。
熱や洗濯などの摩擦に強い特徴を持つ植物繊維
衣料用の繊維には動植物を利用した天然繊維と、人工的に作った化学繊維があります。 天然繊維は綿や麻の植物繊維と絹や羊毛の動物繊維、そしてその他の獣毛繊維に分類され、化学繊維はレーヨンやキュプラなどの再生繊維とアクリルやポリエステルなどの合成繊維に分類されます。 綿や麻の植物繊維は熱や洗濯などの摩擦に強い特徴があります。麻は通気性が良く清涼感があり、吸水・吸湿性に優れているため、汗をかいても肌に張り付かないことから夏の衣類に使用されることが多い素材。 綿(コットン)は、吸水性や吸湿性があって通気性が良く、下着などに使用されます。ただし、乾きづらいため、運動量が多いシーンでは着用が向かない場合もあります。 「綿のウェアは汗を吸いやすいんですが、生地が保水するので乾きにくくて体が冷えてしまうんです」と大塚さんは言います。 服が濡れた状態でいるのは低体温になる可能性もあるので、アウトドアにおいて速乾性のある素材を選ぶようにしましょう。
保温性や保湿性に優れているのが動物繊維
動物繊維はヒツジ、ヤギ、ラクダ、ウサギなどの体毛を利用したものと、蚕の繭から取り出した絹繊維、水鳥の羽を利用した羽毛繊維があります。絹は肌触りが良く、肌着や靴下、手袋や寝具などに使用されています。 羊毛は、防寒性に優れているほか、熱を逃がさず高い保温性を維持できます。吸放湿性もあるため夏場でも使用されています。 肌触りが良いと言われるカシミヤはカシミヤゴートというヤギの毛で、やわらかく弾力性に優れて型崩れしにくいのが特徴。採取できる量が少なく、とても貴重。セーターやマフラー、帽子、手袋などに使われています。