「ホストは生きがい」女性客につけこむ“悪質ホスト”問題 大学生が1000万円貢ぐ…規制強化へ
■問題の原因「売掛金」 回収目的で女性客に“売春”も…
ホストクラブは大阪に約200店舗あり、激しい競争を繰り広げています。そんな中、今問題となっているのが「売掛金」と呼ばれる仕組みです。
通常のツケは店への借金ですが、売掛金はホスト本人が店への支払いを立て替える特有の仕組みです。 自身も売掛金を抱えていたというAさんによると、売掛をする理由として、女性客は担当ホストのため、売り上げ順位に貢献したいと考えるといいます。 Aさん 「どうしても勝ちたいから未収(売掛)で入れるっていうパターンもあるし、担当ホストの目標とかがあって、その目標を叶えるまでに額が足りない。だから売掛してほしいって担当から頼まれる」 一方、ホスト側は。 KINGのホスト・楓優氏 「いま女の子にすごいフォーカスされていると思うんですけど。女の子が苦しい思いしてる。でも、ホスト側もめちゃめちゃ苦しい思いしちゃうんですよ。結局ツケが自分たちに来るので。僕自身給料がマイナス200万円になったこともありますし」 こうしたなか、売掛金の回収のために一部の悪質ホストクラブで横行しているのが、性風俗店へのあっせんです。
11月には、先ほどの「KING」とは別のミナミのホストクラブの経営に携わる奥田千城被告(31)が、売掛金の返済が困難になった女性に対し、自身が実質的経営者である「松島新地」の料亭を売春する場として提供した罪で逮捕・起訴されました。 Aさんも実際に性風俗店を紹介された経験があると話します。 Aさん 「ホストから風俗店を紹介されることはなかったんですけど、ホストの知り合いの『スカウト』から紹介されることはあって。やっぱりスカウトを紹介してくるってのが結構多いみたいですね」
■性風俗店のスカウト「俺の言うこと聞かなかったから、人生がめちゃめちゃになる」
ホストやスカウトは、性風俗店に女性客を紹介すると、「スカウトバック」という紹介料をもらうことができるため、執拗に風俗店を紹介してくるといいます。
実際にAさんとホストとのSNSでのやり取りをみせてもらうと。 ホスト 「おれが紹介した人に相談してよ。なんでも紹介できるよ?その人」 Aさん 「スカウト使った方がいいのかなやっぱり。ホストから紹介してもらったスカウト、今までトラブルしかなかったから、使うの少し怖い」 ホスト 「一回会ってみる?めっちゃいい人やで」 Aさんは実際にあった怖い体験も教えてくれました。 Aさん 「そのスカウトに例えば自分の情報、顔写真とかスタイル写真とか体重とか送った後に店舗詳細っていうのが送られてくるんですけど、見たら結構本当にちょっとやばそうな店というか、断ったりしたら、『俺の言うこと聞かなかったから、人生がめちゃめちゃになるんだよ』とか言われた」 大阪府警によると、2024年のホストクラブ関連の検挙者数は62名と、前の年を上回っていて、そのうち14人が売掛金に関するトラブルが原因だということです。