“異色”オーディション『No No Girls』に感じる新しい波 プロデューサー「ちゃんみな」の姿勢に共感続出
すると彼女はこれまでネガティブになりがちだった自分を克服したいから受けたと語り、その言葉にちゃんみなが自分の過去と重ね合わせて感極まった表情を見せる場面もあった。 ほかにも、年齢制限で他のオーディションを受けられなかった候補者や、他のオーディションで「目立ちすぎないように」と言われ、自分の個性を否定された気持ちになった経験を持つ候補者も。 「ちゃんみなさんのもとでぜひ」と可愛らしくアピールして場をなごませる候補者もいるが、基本はまさに、そのひとの声、そしてそれを通して伝わってくる人生に耳を傾けるオーディションであることがよくわかる。
先ほど書いたように3次審査はグループ単位でのパフォーマンス審査。ここで求められるレベルは高く、どのパフォーマンスもそれだけで見応え十分だ。 各チームの課題曲は椎名林檎の「本能」や山口百恵の「プレイバックPart2」などもあってバリエーション豊か。あえて「ものまねになりやすい曲」をちゃんみなが選んでいて、そこにどう自分たちのカラーを出していくかが問われる。 だから原曲を自由にアレンジしていいし、ちゃんみなもむしろそれを求める。ちゃんみな自らがグループや候補者に細かくアドバイスをしたり、ひとつのサンプルとして自分で歌ってみせたりする場面も。この審査員と候補者の圧倒的な近さも、従来のオーディションではあまり見られないものだ。
■「私は絶対に口パクはさせない」 またたとえデビューしたとしても「私は絶対に口パクはさせない」というちゃんみなの宣言もあった。 踊りながら歌うことはもちろん大変難しいことなのだが、それでも口パクをしないで歌うことは技術的にも可能だと、ちゃんみなは自分の経験を踏まえ主張する。まず声を聞かせてほしいという強い思いが、ここにも貫かれている。 そして本番となるパフォーマンス発表。あるグループのパフォーマンスでは、ちゃんみなとSKY-HIが感動して思わず涙ぐむ場面もあった。