豪政府、16歳未満のソーシャルメディア利用禁止へ法案提出
Renju Jose [シドニー 21日 ロイター] - オーストラリアの中道左派政権は21日、16歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する法案を議会に提出した。年齢確認が確実に行われるよう合理的な措置を講じることを運営会社に義務付け、違反した場合は最大4950万豪ドル(3200万米ドル)の罰金を科す。 同国は年齢に応じてソーシャルメディアの利用を制限するため、生体認証や政府による身分証明書を含む年齢認証システムを試験的に導入する計画で、世界各国の中でもかなり厳しい管理に動いている。 16歳未満の利用禁止は世界初。保護者の同意があっても禁止の対象となるほか、既存のアカウントも免除されない。 法制化されれば、米メタ・プラットフォームズの「インスタグラム」「フェイスブック」、中国の字節跳動(バイトダンス)が運営する動画投稿サイト「TikTok(ティックトック)」、米実業家イーロン・マスク氏の短文投稿サイト「X」、米スナップの画像共有アプリ「スナップチャット」が影響を受けることになる。 ローランド通信相は「ソーシャルメディアはあまりにも多くの若者に害を及ぼす可能性がある。オーストラリアでは14─17歳の約3分の2が、薬物乱用や自殺、自傷行為など、極めて有害なコンテンツを閲覧したことがある」と議会で述べた。 野党・自由党は法案を支持する計画だが、無党派層と緑の党は法案の詳細を求めている。