睡眠障害を発症し働けず、生活保護に→保護猫カフェのボランティアで「自分を必要としてくれる場所を見つけた」
根本的な治療がない睡眠障害 仕事を辞めて保護猫カフェと出会った
――お仕事を辞めた後、保護猫カフェ「ひだまり号」に出会ったそうですね。 「はい。生活保護を受けてから1、2カ月は心がもやもやしていました。何となくYouTubeを見ていた時に、保護猫活動をしている人たちの動画がたまたま目に入ったんです。一人暮らしをしていた頃に猫を飼っていたこともあり、ふと保護猫に興味を持って。近くに保護猫活動ができるところがないかなとインターネットで調べたところ、ひだまり号のホームページを見つけました。すぐに電話をし、ボランティアスタッフとして猫たちのお世話をすることになったんです」 ――「ひだまり号」で活動を始めてみて、いかがでしたか? 「マスター(祖父江吉修さん)もママさん(昌子さん)も自分の病気のことを理解していただいて受け入れてくれたことが何よりもうれしかったです。猫たちも懐いてくれて…子猫がカフェに入った時には、ミルクをあげたりしました。ミルクを飲む姿がとても愛おしくて。また野良猫ちゃんが入った際には初めはシャーシャーしていたのですが、徐々に懐いてスリスリしながら甘えてくれるようになったりしてたまりませんでした。こうして僕がお世話をした猫たちに里親さんが見つかり、幸せになってくれる時が僕にとってもこの上ない喜びです。カフェでの活動はやりがいを感じ、ようやく自分を必要としてくれる場所を見つけたと思いましたね」 ――今後の抱負は。 「実はひだまり号のご縁がきっかけで、6月から障害を持つ方々に就労の機会や生産活動の場を提供する『就労継続支援B型作業所』で社員として働くことになりました。ついに社会復帰ができるようになります。もちろんひだまり号でのボランティアも続けながら働くつもりです。 僕のような治らない病気になって諦めて引きこもってしまう方も多いかもしれませんが、自分を信じて行動することで未来が開けるとあらためて思いました。行動をすれば今自分に必要なものに出会えます。それが僕にとってひだまり号でした。病気と向き合いながら希望を持って行動した結果、僕にはこうして社会復帰のチャンスが巡ってきたんです。同じ病気で悩んでいる方も、最後まで諦めないで動いてみてください」 ◇ ◇ 「ひだまり号」では、保護猫たちの里親さんを募集しています。実際に「ひだまり号」に来店し、猫と触れ合って決めていただきたいとのこと。詳細は電話にて。 ▽保護猫カフェ「ひだまり号」 愛知県名古屋市西区香呑町(こうのみちょう)3-74 電話:052-522-6295 営業時間:11:30~20:00(最終入店:19:00) 定休日:毎週水曜日、木曜日 (まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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