トヨタ生産方式で“ロケット量産”へ トヨタがインターステラテクノロジズに約70億円出資
トヨタ自動車は1月6日(現地時間)、米国ラスベガスで開催中の「CES 2025」で、日本発ロケットベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道広尾郡大樹町、以下IST)に約70億円を出資すると発表した。ロケット量産化を視野に入れた戦略的な資本業務提携という。 【画像】ISTが開発中の新型ロケット「ZERO」のイメージ図(出典:IST) トヨタグループのウーブン・バイ・トヨタ(東京都中央区)とISTの間で、資本業務提携に合意した。ウーブン・バイ・トヨタは今後、リード投資家としてISTのシリーズF ファーストクローズまでに約70億円を出資。取締役も派遣する。 ISTによると、トヨタとは2020年から人材交流を深め、これまでにトヨタ自動車北海道やトヨタ車体などから累計11人が出向していたという。ウーブン・バイ・トヨタの隈部肇CEOは「インターステラテクノロジズとの人材交流を通して、移動の未来への想いを共有し、このたびロケットの量産化に向けて一緒に取り組むことができることをうれしく思う」としている。 両社は今後、ロケットの原価低減やリードタイム短縮、量産体制の確立、サプライチェーンの強化などに取り組む。インターステラテクノロジズは「トヨタ生産方式など自動車業界の知見やノウハウを取り入れることで、ロケットを低コストで高品質かつ量産可能なモノづくりへの転換を目指す」としている。 ISTは、小型衛星を低コストで打ち上げられるロケットの商用化を目指して13年に設立。ファウンダーの一人として実業家の堀江貴文氏が名を連ね、取締役を務めていることでも知られる。これまでに観測ロケット「MOMO」で3度、宇宙空間に到達した。現在は人工衛星打ち上げに向け、新型ロケット「ZERO」を開発している。 ウーブン・バイ・トヨタは、自動運転技術の実用化に向けたソフトウェア開発企業として18年に設立(旧社名:トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント)。現在は車両ソフトウェア開発プラットフォーム「Arene OS(アリーンOS)」や次世代モビリティのためのテストコース「Toyota Woven City」などモビリティの新技術/事業開発を手がけている。
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