マイナ保険証で国に抗議の申し入れ書手渡しへ 名古屋・河村市長が定例会見
マイナ保険証で国に抗議の申し入れ書手渡しへ 名古屋・河村市長が定例会見
名古屋市の河村たかし市長は24日午前、市役所で定例記者会見に臨んだ。政府がマイナンバーカードと健康保険証を一体化させ「マイナ保険証」とする方針についてあらためて反対の意思を示し、同日午後にも政府に申し入れ書を手渡しに行くと表明した。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見(2022年10月24日)
「そんなに便利ならまず公務員と議員だけで」
河村市長は住民基本台帳ネットワークをはじめ、国の情報管理システムに不信感を示してきた。今回のマイナ保険証では「任意だったはずのマイナンバーカードが事実上、強制になる」などとして強く反発。17日の記者会見でも政府に文書で抗議したいと述べていた。 文書は河村市長が個人として作成。この日の会見終了後、公務ではなく政務で上京し、デジタル庁や厚労省、総務省を訪ねて担当者に手渡す。 内容は各省庁に提出してから公表するとしたが、「強制するんだったらちゃんと国会に(法案を)出して、法律に明確に書き込まないかん」などと、国会審議や法制化を求める主張のほか、自撮り写真の使用やポイント付与の仕組みにも異議を唱える予定だという。 河村市長は「そんなに便利だったら、まず公務員と議員だけ使ったらどうですか。便利だ便利だ言いますけど、日本の近所にある独裁的な国家にも情報がパッといってしまう。国家の安全保障上ええんですか」などと持論を展開した。
旧統一教会と政治の関係、議会に調査求める
旧統一教会と政治の問題については、山際大志郎経済再生担当相が2019年に名古屋市内のホテルで旧統一教会の総裁と記念写真を撮っていたことや、同時期に愛知県内で旧統一教会の大規模な集会が開かれていたことなどから、一連の経緯を調査するよう市議会などに求める意向を示した。 河村市長は「予算に関することがあるのかないのか、政務調査費の使用があるのかないのか。国も(調査を)やると言ってるので、自治体や地方議会も率先してやらないかん」などと述べた。 (関口威人/nameken)