トランプ氏、農務長官に保守系シンクタンク所長を起用 次期米政権の主要閣僚顔ぶれ固まる
【ワシントン=坂本一之】トランプ次期米大統領は23日、農務長官に保守系シンクタンク「米国第一政策研究所(AFPI)」のブルック・ロリンズ所長を起用すると発表した。来年1月に発足する政権の人事を巡っては通商代表部(USTR)代表の調整を続けているが、主要閣僚の顔触れが出そろった。トランプ氏が掲げる「米国第一」主義や国境対策、関税政策などを強く支持する人材を登用している。 トランプ氏は23日の声明で、ロリンズ氏が第1次政権で内政全般を指揮する国内政策会議を率いた経歴などを振り返り「素晴らしい仕事をした」と述べ、農政に詳しいことも強調した。 重要閣僚では国務長官にマルコ・ルビオ上院議員、財務長官に投資ファンド経営者のスコット・ベセント氏、国防長官に保守系テレビ司会者のピート・ヘグセス氏を充てる。閣僚は上院の承認を経て就任する。 上院は11月5日に大統領選と同時実施された選挙で共和党が多数派を奪還し、トランプ氏の意向が基本的に反映される形だ。ただ、ヘグセス氏が過去の性的暴行疑惑が報じられるなどしており、全ての人事を承認するか上院共和党の対応も注目を集めている。